研究活動報告詳細

平成29年度第2回東北農研連携推進ツアー

情報公開日:2017年7月27日 (木曜日)

7月10日 (火曜日) に雫石町の「田原農園」と花巻市の「株式会社 黒川食品」を総勢13名で訪問しました。

田原農園では2棟のハウスで、岩手大学が開発したもみ殻培土と不織布を利用した高設栽培方式により夏秋どりイチゴとクッキングトマト、後作として冬野菜を生産しています。灌水はタイマー制御と点滴灌水により自動化し、夏秋どりイチゴの長日対策として電照装置を設置するなど、至る所に独自の工夫もされています。導入品種は、夏秋どりイチゴが「なつあかり」、「デコルージュ」、「よつぼし」、「すずあかね」など6品種、クッキングトマトが「すずこま」、「にたきこま」の2品種です。東北農研を始め、農研機構で開発された品種が多く導入されていますが、代表の田原浩志さんのお話では、味が良い品種や田原農園の栽培方式に適した品種を選んだ結果とのこと。特に夏秋どりイチゴの主体となっている「なつあかり」に関しては「これほど美味しいイチゴはない」と嬉しいお言葉をいただきました。現在、岩手県内では八幡平市や田野畑村、盛岡近郊など数ヵ所のみで「なつあかり」が生産されており、田原さんは「岩手なつあかり研究会」の事務局長として産地化に向けた取り組みを続けています。また、女性でも、高齢者でも、障がい者でも無理なく栽培可能なシステムを導入し、働き手を岩手県の保健所と連携して確保する「農福連携」を実践しています。今後の課題として、入門者用夏秋イチゴ栽培システムの改良と販売促進活動による夏秋イチゴ生産者の拡大や、加工・流通・販売・観光事業者との連携 (東北みちのく夏イチゴ街道) などによる地域振興に取り組みたいとのことでした。

次に訪問した株式会社 黒川食品は、安心・安全・健康をキーワードに岩手県産大豆を使用した豆腐、油揚、惣菜関係の製造、販売をしています。メーカーとして常に美味しい商品、新しい商品の創造と商品化を心掛け、豆腐類を中心に大豆関連加工商材をお客様の要望に添った形で開発、販売しています。以前は東北農研で開発した「青丸くん (青大豆) 」を使用した豆腐を開発、販売していましたが、岩手県内で青丸くんの栽培が少ないため、残念ながら現在は別品種の青大豆を使用しています。代表取締役の黒川敬子さん、専務取締役の黒川巧朗さんに大豆品種についてのご要望を伺ったところ、(1) あまり大粒ではない方が良い。(2) 岩手県産と分かりやすい品種名の大豆 (現在は県外への出荷を意識して、岩手をイメージしやすい「ナンブシロメ」を使用) 。(3) 商品に特徴が出やすい色つきの大豆、特に茶豆を使った高級豆腐を開発してみたいとのことでした。今回、新品種の「黒丸くん」を紹介したところ、県内産で充分量が生産されるのであれば、是非、使ってみたいと要望されました。

田原農園では夏秋どりイチゴとクッキングトマトの普及拡大と安定供給に関する率直なご意見をいただくとともに、黒川食品では大豆加工品メーカーが希望する大豆についてのお話しを伺う貴重な機会となりました。

写真1
イチゴ栽培の見学 (田原農園)
写真2
灌水装置の説明 (田原農園)
写真3
意見交換 (田原農園)
写真4
意見交換 (黒川食品)

東北農研連携推進ツアー

平成29年度 第1回 第2回
平成28年度 第1回 第2回
法人番号 7050005005207