研究活動報告詳細

農研機構近中四農研セミナーを開催しました

情報公開日:2015年12月17日 (木曜日)

開催日時

平成27年12月7日(月曜日)13時~17時

開催場所

岡山国際交流センター国際会議室(岡山市北区)

参加者数

93名(行政・普及機関30名、大学5名、研究機関35名、生産者・農業団体23名)

開催概要

「水田里山の畜産利用と土作りを基礎にした中山間地域営農発展の可能性と研究課題」をテーマに、4名の生産者からの事例報告と総合討論を行いました。

事例報告では、鳥取県で100haを超える大規模水田作経営を営む田中正保氏(有限会社田中農場)から、深耕と堆肥施用に基づく土作りによりプレミアム価格を確保した水稲や白ネギ生産を行っていること、その要諦は、中山間であっても大型機械を活用することや、作付け8割の考え方による省力生産にあるとし、それが可能な基盤整備の必要性が述べられました。

次に、島根県で放牧を加えた水田輪作による営農を展開している黒田幸司氏(農事組合法人アグリード羽根)からは、排水不良な重粘土圃場という条件の下で放牧導入とハトムギ、大豆生産による地力増進と、これに基づく多収性品種の特別栽培米生産を行っていること、これにより水稲収量を向上させつつ、3名で30haを超える面積を経営し、他産業並みの賃金支払いが可能になっていることが紹介されました。

続いて、広島県で酪農と生産物の加工など6次産業化に取り組んでいる沖正文氏(有限会社トムミルクファーム)からは、地域の集落営農との連携に基づいた稲WCSの積極的活用によるコスト低減と6次産業化により多くの雇用が可能になっていること、その基盤として地域や消費者との良好な関係構築が重要であることが述べられました。

最後は、大分県で茶業の傍ら里山で和子牛生産を行う永松英治氏(有限会社冨貴茶園)から、試行錯誤と工夫を重ねつつ、極めて低コストで省力的な(そして収益性も高い)周年の親子放牧飼養を実現していること、その条件として、子牛とのスキンシップなどポイントを押さえることが重要との報告が行われました。

休憩後の総合討論では、4事例ともにこれまでの常識を覆すような先駆的な取り組みであり、極めて豊富な内容を有していることから、それぞれの営農展開の要点の確認が行われました。水田作と畜産との連携や、地域内の(耕地と林地も含めた)総合的・一体的な利用、さらには平坦地と中山間との連携までも視野に入れた地域営農システムの構築により、中山間地域でも生産力および収益性の高い営農を展望できることなどが共通認識されました。

 

事例報告

法人番号 7050005005207