社会にインパクトのあった研究成果
農林水産研究成果10大トピックス 2005年選出
環境に優しい、安心・安全な農業の実現に向けた『微生物を生きたまま種子にコーティングし保存可能にする技術』を開発
微生物を生きたまま種子にコーティングし保存可能にする技術(ライブコート)は、レタスビッグベイン病防除を目指した研究から生まれた技術であり、有用微生物の利用法の一つです。
この技術は微生物農薬の商品化時のコストダウンや防除作業の軽労化を可能にすることから、他の土壌病害を抑制する微生物の活用法としても有効な手段です。
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メチル化カテキンを含む茶葉を原料とした緑茶容器詰め飲料として製品化
生物系産業創出のための異分野融合研究支援事業コンソーシアム「茶の抗アレルギー作用を利用した食品の開発」において、メチル化カテキンの作用機作、代謝、メチル化カテキンに富む「べにふうき」緑茶の飲食品への利用に関する研究等を行ってきました。
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新部材・新工法による施設園芸用大型鉄骨ハウス低コスト化の見通し立つ
従来の鉄骨ハウスとは根本的に異なる新部材である薄板軽量形鋼、および新工法であるパイプ基礎工法・屋根部ユニット工法(いずれもグリンテック(株)開発)を適用して、トマト栽培用ハウス(約1,000m2)を設計し、建設実証を行いました。
この新部材・新工法により、材料費の低減や工期の画期的な短縮が可能になり、ハウス本体の建設コストを大幅に低減できる見通しが立ちました。
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カーネーションの花持ち性の向上
切り花の花持ち日数を指標とした選抜とその選抜系統間での交配を繰り返すことにより、遺伝的に優れた花持ち性を有するカーネーション農林1号'ミラクルルージュ'、同2号'ミラクルシンフォニー'を育成し、2005年11月に命名登録を行いました。
両品種は、老化時のエチレン生成量が極めて少なく、'ミラクルルージュ'、'ミラクルシンフォニー'の花持ち日数はそれぞれ、17.7~20.6日、17.9~20.7日と、シム系品種'ホワイトシム'の約3倍の極めて優れた花持ち性を示します。
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農薬の効かない"いもち病菌"が九州全域に発生薬剤耐性菌は複数の起源に由来と判明
殺菌剤(MBI-D)耐性菌の急速な分布拡大要因を解明するため、DNA情報に基づいた病原菌個体識別技術の開発と地理的分布調査を行いました。
その結果、九州各県に発生した耐性菌は、地域ごとに優占する遺伝子型が異なることから、単一起源ではなく各地で同時並行的に出現したものと考えられます。