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国内で確認されるピリプロキシフェンやネオニコチノイド系の薬剤感受性が低いタバココナジラミバイオタイプQは、PCR-RFLP法により簡便に他のバイオタイプと識別できる。
Bemisia tabaci(タバココナジラミ)は、バイオタイプB(シルバーリーフコナジラミ)の侵入後、広く国内に定着しているが、タバココナジラミは、形態学的にバイオタイプを識別することが極めて困難である。近年、海外でピリプロキシフェンやネオニコチノイド系の薬剤に対する感受性が低いタバココナジラミ個体群(バイオタイプQ)の分布拡大が報告されており、国内各地でも薬剤抵抗性個体群の存在が問題化している。そのため、国内個体群のバイオタイプをミトコンドリアチトクロームオキシダーゼI (mtCOI)遺伝子を解読することにより識別する。また、PCR-RFLP法による簡便法を確立することで、各地域のタバココナジラミバイオタイプの分布を把握し、虫害およびウイルス病害の予察、診断・防除指導に役立てる。
Ueda and Brown (2006) First report of the Q biotype of Bemisia tabaci in Japan by mitochondrial cytochrome
oxidase I sequence analysis. Phytoparasitica 34(4):405-411
上田重文 (2006) タバココナジラミバイオタイプQの簡易識別法. 九州病害虫研究会報52: 44-48