デジタル糖度計を利用した白米表層の水溶性糖類の簡易定量法

要約

デジタル糖度計を利用することにより、高アミロース米やもち米等の多様な品種の白米表層研削粉に含まれる水溶性糖類を、簡易迅速に定量できる

  • 担当:北陸農業試験場・水田利用部・土壌管理研究室
  • 連絡先:0255-26-3244
  • 部会名:生産環境
  • 専門:肥料
  • 対象:稲類
  • 分類:研究

背景・ねらい

白米表層の研削粉には二糖や少糖、分子量 約200万程度までの多糖を含む水溶性糖類が多量に含まれている。これらの水溶性糖類は、品種、窒素施肥量の 違い等により含有量や分子量分布が変動し、米 の食味や物性に影響することが示唆されている。現在、表層研削粉の水溶性糖類の分析には高速液体クロマト グラフィーあるいはアルコール沈殿による重量法が 用いられているが、簡便ではない。そこでより簡易な、デジタル糖度計を利用した水溶性糖類の定量法を開発 した。

成果の内容・特徴

  • デジタル糖度計を用いて白米表層(91~76%)研削粉の冷水抽出液のBrix%を測定すると、水溶性糖類含 量が簡易迅速に定量できる。
  • 定量値は、もち米、うるち米、高アミロース米を含む多様な品種において、重量法の定量値とr= 0.998の高い相関を示し、またうるち米でもr=0.931の高い相関を示し、再現性が高い (図1、 表1)。
  • 100mg程度の少量サンプルについても、 図2 に示した簡易定量法において標準的な方法と値がよく一致し、定量値の変動係数は2.5%以下である。 (表2)。

具体的データ

図1 重量法による白米表層研削粉の水溶性糖類含量の定量値とデジタル糖度計による定量値の関係

表1 白米表層研削粉中の水溶性糖類含量

図2 少量の白米表層研削粉の水溶性糖類の簡易定量法

表2 簡易定量法による測定値の安定性

その他

  • 研究課題名:米のタンパク質組成に及ぼす土壌・施肥管理の影響
  • 予算区分 :経常
  • 研究期間 :平成9年度(平成8~9年)
  • 発表論文等:白米表層の水溶性糖類の簡易測定法の検討、北陸作物学会報、1997、第33号別号