中小規模直売所向け販売情報システムの利用実態

要約

直売所の出荷者に販売結果(POSデータ)を配信する販売情報システムでは、鮮度管理が必要な品目の割合が高い出荷者を主体として、閉店後及び昼食時を中心とした時間帯に、主に日別・時間帯別の販売点数及び日別販売金額が閲覧されている。

  • キーワード: 販売情報システム、直売所、POS、インターネット、携帯電話
  • 担当:中央農研・関東東海総合研究部・総合研究第4チーム
  • 連絡先:電話029-838-8856、電子メールnarc-seika@naro.affrc.go.jp
  • 区分:関東東海北陸農業・総合研究、共通基盤・総合研究
  • 分類:技術・参考

背景・ねらい

農産物直売所ではPOSレジの販売結果を出荷者に伝達することにより出荷調整や追加出荷を促す情報システム(以下では販売情報シス テムと呼ぶ)が導入されつつあるが、まだ広範な普及・定着には至っていない。そこで、販売情報システムの普及・定着を促進するために、当チームで開発した 中小規模直売所向けの販売情報システムを導入している実証試験地(茨城県A直売所)における運用実態および出荷者の利用状況を調査し、販売情報システムの 利用実態を明らかにする。

成果の内容・特徴

  • 平成15年に当チームで開発した、「中小規模の農産物直売所にも導入可能な低コスト販売情報システム」(図1)を茨城県A直売所で継続的に運用し、出荷者が直売所に出荷した商品の販売結果や精算結果を、携帯電話やインターネットに接続したパソコンから閲覧できるようにした。
  • 販売情報システムを継続的に利用している出荷者8名(パソコン利用7名、携帯利用3名、うちパソコンと携帯併用2 名)の利用状況を分析した結果、利用頻度の高い出荷者の主要出荷品目をみると、上位を占めるのは、売れるときにはまとまった量が売れ切れやすい野菜・観賞 用植物の苗(出荷者A)、及び鮮度管理が必要なトマト等の野菜(出荷者B)、自家製漬物(出荷者C)などを主品目とした出荷者である(表1)。
  • 販売情報システムへの時間帯別のアクセス数は、閉店後の19∼21時に全アクセスの45%、昼食時の12∼13時台に10%が集中しており(図2)、それぞれ翌日の出荷、及び当日午後の追加出荷のために情報を得ていると考えられる。
  • 閲覧手段別の閲覧内容をみると、パソコンからのアクセスでは、日別・時間帯別販売点数(61.7%)と日別販売金額(月単位表示)(35.9%)に集中している。他方、携帯電話からのアクセスでは、日別・時間帯別販売点数(93.3%)だけに集中している(表2)。

成果の活用面・留意点

  • A直売所1ヶ所だけのデータの分析結果のため、類似した販売システムを利用している直売所における利用実態を調査し比較検討する必要がある。
  • また、音声応答やメール配信によって情報伝達するタイプの販売情報システムには適用できない。

具体的データ

 

 

 

 

その他

  • 研究課題名:クイックレスポンス流通システムの定着条件と経済的効果の解明
  • 課題ID: 03-01-04-02-10-05
  • 予算区分: 交付金、交付金(地産地消)
  • 研究期間: 2004∼2005年度
  • 研究担当者: 柴田静香・佐藤和憲