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平成30年度北海道地域マッチングフォーラム「タマネギ直播栽培の技術開発と普及に向けた取り組み」「スマート農業の実現に向けて-農業データ連携基盤(WAGRI)他-」を開催

情報公開日:2018年11月28日 (水曜日)

開催日時

平成30年10月22日(月曜日) 10時30分から17時00分

開催場所

北海道自治労会館 大ホール (北海道札幌市北区北6条西7丁目5-3)

参加者数

153名
(うち生産者:16名、企業:34名、農協:12名、普及:2名、行政:36名、大学等:2名、研究機関:42名、マスコミ:1名、その他:8名)

開催の趣旨

農業現場のニーズを踏まえた研究の推進と研究成果の現場への迅速な普及を促進するため、生産者、農業団体、行政、普及関係者、研究者が双方向の意見・情報交換を行う地域マッチングフォーラムを開催いたします。

北海道では農家経営戸数の減少や経営規模の拡大、担い手の高齢化や人手不足により、省力栽培技術が求められています。農研機構北海道農業研究センターではタマネギの直播栽培技術の開発、普及に取り組んでおり、「最新農業技術・品種2018」(農林水産省)に「タマネギ直播栽培における直下施肥を用いたリン酸肥料の減肥技術」として取り上げられました。この技術を活用して全国的にタマネギの直播栽培の導入に向けた取り組みが広がってきています。そこで、直播栽培の普及拡大の推進に向けて、技術開発の連携に向けたフォーラムを開催します。

また、今回は、データと先端技術のフル活用による生産性の飛躍的向上と地域農業の振興を目指したスマート農業の実現に向けた施策として、「農業データ連携基盤(WAGRI)」と「スマート農業技術の現場への実装」について、農林水産省から最新の情報提供を行うとともに会場参加者との意見交換を行います。

開催概要

第1部では、農林水産省大臣官房政策課技術政策室の角張課長補佐からスマート農業の展開、農業データ連携基盤(WAGRI)の構築、スマート農業加速化実証プロジェクトについての農林水産省の課題や取り組みを紹介しました。

第2部では、直播タマネギ栽培に関する基調講演および5題の成果を発表しました。基調講演では農研機構九州沖縄農業研究センターの山崎 篤氏から、国産の加工・業務用タマネギのシェア拡大のために低コスト・省力栽培が可能となる直播栽培の重要性が提起されました。また、北海道農政部生産振興局技術普及課の平井 剛氏から、北海道におけるタマネギ直播栽培技術体系についての紹介がありました。続いて、農研機構北海道農業研究センターの臼木一英氏からは、初期生育の促進効果とリン酸減肥が可能となるリン酸直下施肥播種の技術について、農研機構九州沖縄農業研究センターの松尾健太郎氏からは、畝上の溝に播種することで出芽苗立ちの向上が可能となる畝上溝底播種の技術について、立命館大学の吉本達也氏からは、ディープラーニングを基にした物体検出手法を用いたタマネギの自動収穫機の開発についての紹介がそれぞれありました。最後に、空知農業改良普及センターの石川美貴氏から、岩見沢での直播栽培普及の取り組みについて紹介され、現場で直播栽培を導入する上での問題点が指摘されました。

第3部の技術相談では、農林水産省(関連事業)、グリーンテクノバンク(産学連携支援)および北海道農業研究センター(品種・栽培)がブースを設け、各種相談に対応しました。併せて、農研機構、道総研、立命館大学、福島県、佐賀県のタマネギ関係の研究成果とWAGRI関連のパネルを展示、紹介しました。

第4部のパネルディスカッションでは、十勝農業改良普及センターの塚本清音氏および富山県、佐賀県、福島県の直播栽培試験の各担当者から、それぞれの地域での取り組みや普及の現状、問題点について紹介がありました。さらに、(株)グリーンメッセージの藤本幸佳氏から業務・加工用タマネギの定時・定量・定品質での供給を実現して欲しいとの要望があり、将来的にはWAGRIを用いた生育、収穫期の予測等により、生産量の把握や出荷時期の最適化に寄与できる展望が示されました。

タマネギの直播栽培は解決すべき課題もあることから、今後の技術開発の方向性については引き続き関係者間で論議し、連携を取る必要性が提起されました。

第1部 農水省大臣官房技術政策室講演の様子 第2部 研究成果等講演の様子
第3部 技術相談・展示の様子 第4部 パネルディスカッションの様子