ポイント
- 多大な労力と熟練を要する種イモ切断作業を自動化
- 簡易センサと形状認識による瞬時のデータ処理と同時切断で無駄のない種イモ切断
- 慣行作業の2倍以上の2~2.5トン/日の作業能率で省力化を達成
概要
農研機構 生研センターでは、北海道や青森県などで収益性の高い輪作作物であるナガイモにおいて、労働時間の多くを占める種イモ生産のうち、家族労働に加えて雇用労働を使い、さらに熟練を要する種イモ切断作業について、機械化を通じた作業人員の大幅な削減による低コスト生産を目指しています。
この度、長尺物であるナガイモを自動切断して播種用の種イモを省力的に生産する装置の試作機を開発しました。試作機は、簡易センサと形状推定モデルを用いて、残片が出ないよう最適サイズに切り分ける位置を自動で決定し、1本まるごとを複数切片に同時切断します。
本技術の実用化によって、雇用労働に依存していた種イモ生産を省力化でき、低コストなナガイモ生産に大きく貢献します。
なお、本技術は種イモの生産の他、ナガイモのカット流通にも応用の可能性があります。
関連情報
予算:運営費交付金
共同研究機関:帯広畜産大学、三菱農機株式会社
特許:特願2013-22921