プレスリリース
茨城県産小麦グレードアップ共同大作戦

- (独)農業・生物系特定産業技術研究機構と茨城県が連携 -

情報公開日:2004年11月16日 (火曜日)

独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター
独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 作物研究所
茨城県農業総合センター

要約

平成17年産麦から、品質評価結果に基づく新しいランク区分が導入され、これまで以上に品質を重視した麦価に替わることになりました。「農林61号」を主力品種とする 関東小麦作地帯では、従来から一部の品質に問題があることが指摘されており、このまま何らの改善も行わずに従来の栽培体系で進めば、単価の著しい低下によって麦の産地は大きな打撃を被り、衰退しかねません。

そこで、緊急にこの秋の麦作から小麦の品質問題に対応するため、中央農業総合研究センターと作物研究所が共同して、現地実証を中心とする「関東高品質麦研究チーム」を組織します。本研究チームは、 中央農業総合研究センター関東東海総合研究部に設置し、別紙の麦関係の研究室で構成されます。(別紙1、別紙2)

一方、茨城県は「茨城の麦品質向上推進チーム」を発足させ、栽培者への啓発資料の配布や粗タンパク質含量分析などによる改善指導の徹底を図るとともに、中央農研の「関東高品質麦研究チーム」と連携して、 茨城県水戸市、下館市、岩瀬町において、小麦品質の向上に必須な適期播種に向けての排水改善や不耕起播種を基幹とする現地実証試験を実施します。

また、茨城県は、中央農業総合研究センターや作物研究所の研究員を客員普及員に委嘱し、現地からの要望に応じて濃密な技術指導を行う体制を整備します。


詳細情報

別紙1

別紙1画像

別紙2

別紙2画像

資料提供

茨城県産小麦グレードアップ共同大作戦について

本県では、茨城農業改革の一環として「実需者に喜んで買ってもらえる麦づくり」を進めているところであり、その一つとして、本年11月からつくばの独立行政法人と本県とが共同で、品質向上のための啓発指導や現地実証試験の実施などを柱とする「茨城県産小麦グレードアップ共同大作戦」の取り組みを始めました。

  • 茨城県産小麦グレードアップ共同大作戦に取り組む経過
    本県では、「実需者に喜んで買ってもらえる麦づくり」を進めるため、本年11月農業総合センターにおいて、「茨城の麦品質向上推進チーム」を発足させ、麦の品質向上に向けた技術対策を徹底指導することとした。
    一方、独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構においては、来年度産麦からランク区分の品質評価基準が新たに導入され、これまで以上に品質が重視されることから、関東地域の麦の品質向上を図るため、新しい技術を現地に導入して現地実証等を行う「関東高品質麦研究チーム」を組織した。
    そこで、農業総合センターと(独)農業・生物系特定産業技術研究機構間で本県産小麦の品質向上について検討を行い、両者が連携して品質向上のための技術指導等に取り組むことになった。
  • グレードアップ共同大作戦の実施内容
    • 栽培者への啓発資料の配布や品質分析などによる改善指導の徹底
    • 水戸市、下館市、岩瀬町において、小麦の品質向上に向けた現地実証試験の実施 など
    • 現地実証試験を実施するにあたり、(独)農業・生物系特定産業技術研究機構の研究員を茨城県の客員普及員として委嘱して、濃密な技術指導を行う

茨城県産小麦グレードアップ共同大作戦について

茨城県農業総合センター 研究管理監