プレスリリース
「リンゴ単植化の手引き」を作成しました

情報公開日:2007年2月 7日 (水曜日)

要約

それぞれのリンゴ園内で単一品種だけを栽培する方法(単植化)は、栽培管理の単純化や病害虫防除の効率化など生産コストの低減や収益性の向上が期待できる技術として、生産者の関心が高まっています。そこで、果樹研究所では、生産者への技術指導の際に役立つ「リンゴ単植化の手引き」(A4版53ページ)を作成しました。

この手引きは、試験研究機関や普及センター等の指導機関を対象として、生産者が単植化技術を円滑に導入できるように、授粉専用品種の選択、訪花昆虫の行動と授粉樹の混植密度、授粉専用品種の結実管理や園地への導入技術など詳しく解説しています。

リンゴは自家受粉しないため、単植園で良好な結実を確保するためには他品種の花粉を人工授粉することが不可欠であり、多くの労力を必要とします。一方、人工授粉に代わる省力的な結実管理法として、園地への授粉専用品種の導入と訪花昆虫の利用が注目されており、平成16年度より農林水産省の先端技術を活用した農林水産研究高度化事業により、果樹研究所、長野県果樹試験場、岩手県農業研究センター、宮城県農業・園芸総合研究所、国立大学法人岐阜大学、国立大学法人岩手大学、岩手中央農業協同組合との共同研究によって、「リンゴ品種の単植化に向けた新しい結実安定技術の開発」(平成16~20年)に取り組んできました。

本手引きは、これまでに本プロジェクトの推進によって得られた成果を取りまとめたもので、関係機関等に配布します。なお、電子版を2月中旬頃ホームページに掲載する予定です。