プレスリリース
(お知らせ)長崎県でイチゴ「恋みのり」の安定栽培を農研機構が支援

- 長崎県向けの栽培技術標準作業手順書を作成 -

情報公開日:2020年11月12日 (木曜日)

ポイント

  • 農研機構育成のイチゴ品種「恋みのり」は、長崎県では主力の「ゆめのか」に次ぐ品種として同県のイチゴ算出額100億円突破に貢献しています。
  • 農研機構は、さらなる生産振興を図るため「恋みのり」の安定生産技術を確立し、この度、それら技術の実施手順等を『栽培技術標準作業手順書1)「長崎県限定版」』として取りまとめました。
  • 本手順書を用い、長崎県内各機関と協力して生産者支援を本格化しました。

概要

農研機構(理事長:久間 和生)が平成28年に品種登録出願したイチゴ品種「恋みのり」は、連続出蕾性れんぞくしゅつらいせい
に優れるため収穫ピークが平準化される、果実の揃いが優れ秀品率が高いため収穫・調製作業の大幅な省力化が可能である、果実硬度が高く輸送性・日持ち性に優れる、などの特徴を持ち、各地で普及が進んでいます。本品種は、長崎県内では「さちのか」(平成12年農研機構品種登録)の後継として導入されるなど、令和元年の作付面積は前年の約2.4倍の55.8ha、売上額は約2.4倍の29億円に達しました(数字はJA全農ながさき調べ)。このように本品種は同県の主力品種「ゆめのか」に次ぐ品種となり、同県全体のイチゴ産出額の2年連続100億円突破に貢献しています。
一方で、「さちのか」から「恋みのり」への転換を図るにあたっては、「恋みのり」の生育特性を踏まえた安定栽培技術の導入が不可欠となっています。
農研機構は、JA全農ながさきと長崎県にご協力いただき、「恋みのり」の安定生産技術の確立に取り組み、この度、それらの成果を盛り込んだ、本品種の『栽培技術標準作業手順書「長崎県限定版」』を作成しました(図12)。
本手順書は、「恋みのり」の生産者や普及指導者にお使いいただくことを想定しており、栽培全般及び生理障害対策にかかわる技術を整理、提示することにより、安定した生産体系の構築に役立てていただくことを目的としています。栽培暦、親株準備~採苗、育苗、花芽分化~定植、定植後の管理、生理障害対策等の各項目について技術を説明しています。
また、「恋みのり」の輸送性向上技術も記載し、輸出を検討する際にも活用できます。
今後、長崎県内の関係機関と協力し、本手順書の配付、活用により生産者を支援してまいります。またさらに、「恋みのり」を栽培している他県とも連携して各県に適した手順書を作成してまいります。


詳細情報

今後の予定

令和2年度いちご出荷協議会(JA全農ながさき主催、令和2年11月13日諫早市で開催、非公開)にて研究担当者が本手順書を生産者に紹介します。

用語の解説

標準作業手順書
技術の特徴、技術が必要とされる背景、技術導入の条件、具体的な作業手順、導入事例、導入の際の留意点等が記載されているものであり、普及担当者や生産者に配布して、技術の指導・導入の現場で用いられます。

参考図

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