プレスリリース
(お知らせ)圧力変動緩和装置の設置マニュアル

- 農業用塩ビ管水路の破損事故を予防するために -

情報公開日:2018年8月 3日 (金曜日)

ポイント

農研機構と旭有機材(株)は、農業用パイプラインの管種として約2割を占める塩ビ管の破損事故を防ぐために、2016年に事故の原因と考えらえる管内水圧の変動を緩和する装置(圧力変動緩和装置1))を開発しています。今回、本装置の設置マニュアルを作成しました。

概要

農業用のパイプラインの管種の約2割、特に小口径管(口径500mm以下)では約3割を占めるポリ塩化ビニル管(以下、塩ビ管)については、日常の水管理によって生じる管内水圧の変動によって疲労破壊する事故が多発しています。このような破損事故を防ぐため、農研機構らの研究グループは2016年に、管内水圧の変動を緩和して塩ビ管を長寿命化させる「圧力変動緩和装置」を開発しています。今回、本装置の設置マニュアルを作成しました。
本マニュアルでは、国営・県営の農業土木技術者、農業土木コンサルタント、土地改良区職員など向けに、本装置の適用範囲や、事前調査や設置、施工・管理上の注意点および施工例等について記載しています。本マニュアル(PDF形式)は農研機構のウェブページから無料でダウンロードできます。

農業用塩ビ管水路の長寿命化を図るための圧力変動緩和装置の設置マニュアル

関連情報

予算:運営費交付金、特許:特開2017-190830


詳細情報

開発の社会的背景と経緯

農業用のパイプラインの管種の約2割、特に小口径管(口径500mm以下)では約3割を占める塩ビ管については、日常の水管理によって生じる管内水圧の変動によって疲労破壊する事故が多発しています。このような破損事故を防ぐため、農研機構らの研究グループは2016年に、管内水圧の変動を緩和して塩ビ管を長寿命化させる「圧力変動緩和装置」(図1)を開発しました(2016年12月 9日農研機構プレスリリース「農業用パイプラインの破裂を予防する装置を開発」)。
今回、本装置の普及を進めるため、開発した装置の適用範囲や、設置にあたり事前に検討すべき事項などを整理したマニュアルを作成しました。

「圧力変動緩和装置のマニュアル」の特徴

国営・県営の農業土木技術者、農業土木コンサルタント、土地改良区職員など向けに、適用範囲、事前調査、設置、施工・管理上の注意点および施工例等について記載しています(目次:図2、適用範囲:図3)。25ページと読みやすい分量です。農研機構のウェブページから無料でダウンロードできます。

農業用塩ビ管水路の長寿命化を図るための圧力変動緩和装置の設置マニュアル

今後の予定・期待

本マニュアルにより、圧力変動緩和装置を適用できる場面や、事前に調査すべきことなどの設置に至る流れが判ります。本マニュアルは、適合事例への圧力変動緩和装置の普及を促進し、農業用パイプラインにおける塩ビ管の破損事故低減に役立ちます。

用語の解説

1)圧力変動緩和装置
圧力変動緩和装置は、塩ビ管の疲労破壊の原因と考えられる管内水圧の変動を緩和することによって、塩ビ管の疲労破壊の進行を抑制することを目的として開発した装置です。空気弁とアキュムレーターを備えており、弁体中央に穴の空いた逆止弁が付属しています。

発表論文

The countermeasure method and monitoring of fatigue failure in irrigation pipeline, 12th Pipeline Technology Conference(オンライン: https://www.pipeline-conference.com/abstracts)

参考図

図1 圧力変動緩和装置(設置例)
図2 マニュアルの目次
図3 圧力変動緩和装置の設置に至る流れ
法人番号 7050005005207