東北農業研究センター

施設野菜・育種グループ

東北の冷涼な気候を活かして初夏に収穫できるイチゴ新品種「豊雪姫」

施設野菜・育種グループでは、イチゴ等施設野菜の栽培研究・技術開発ならびにイチゴ、タマネギ、ハクサイ等野菜の育種 (品種育成) を行っています。

栽培分野 イチゴ夏秋どり栽培の安定多収生産技術の開発を主に行っています。これは、我が国のイチゴ生産においては、夏秋期 (7~10月) が極端に生産の少ない端境期となっていますが、夏期冷涼な東北地域の気象条件を活用すれば夏秋どり栽培が充分可能であることから取り組んでいるものです。これまでに、四季成り性品種の花成特性の解明や好適な施肥管理技術の開発等を行っており、得られた成果を栽培マニュアル等で公開しています。今後は夏秋どり栽培に冬春どり栽培を組み合わせた周年栽培技術の開発を進めていきます。

育種分野 東北地域の冷涼な気象条件を活用した夏秋どり栽培向けのイチゴ新品種の育成を行っており、これまでに、夏でも美味しい四季成り性品種「なつあかり」や初夏に収穫できる多収の一季成り性品種「豊雪姫」等を育成しています。また、露地野菜グループで開発され、普及が進められている春まき夏どり作型に適したタマネギ新品種の育成も行っています。さらに、ハクサイを冬春期に栽培すると低温に感応して花芽が形成され、春にとう立ちして商品になりませんが、低温に感応しない系統を活用して、春のとう立ちが遅く、春期に収穫可能なハクサイ新品種の育成も行っています。

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