東北農業研究センター

農業気象グループ

気象データから推定したいもち病発生のリスクマップ

農業気象グループでは、高・低温障害や病害の発生予測、地球温暖化による作物栽培への影響評価などの研究課題を担当しています。

これまでに、広域気象予測データの利用技術として、病害発生予測モデル作成に向けてアメダスデータを1kmメッシュへ高解像度化した気象データをイネいもち病発生予察システム (BLASTAM) に適用し、感染好適条件の出現頻度は実際の葉いもち発生傾向とよく一致すること、葉いもち予察の多い年の大規模気象場との関連を明らかにしました。また、気象データと水稲の作物統計値及び水稲の発育予測モデルから、出穂期の早晩等を予測できる数値モデルを作成しました。このほか、ダイズの作期決定過程に必要な手法となる開花期予測モデルを、東北地方の実用品種や普及が見込まれる品種に適用しました。

現在、病害虫グループと連携して気象データ等ICTを活用した水稲病害の防除意思決定支援技術の開発や、気象データと生育予測モデルに基づく作物の栽培管理支援技術の開発などの課題を実施しています。

また、水田における温室効果ガス排出削減技術に向けた圃場のメタン放出量の調査や、水稲による放射性セシウム吸収・集積システムの解明と対応技術の開発なども行っています。

メンバー