東北農業研究センター

東北地域における水稲直播栽培の普及定着へ向けて

直播のやり方

直播栽培には、湛水した田に播種する湛水直播と、畑状態で播種する乾田直播があります。後者の乾田直播には播種後直ちに入水する乾田早期湛水方式(折衷方式)と、苗立ち後に入水する乾田通常湛水方式などがあります。
また、播種方法には、散播(バラ播き)、条播(スジ播き)、点播(株播き)があり、それぞれ下表に示した特徴があります。
さらに、湛水直播、乾田直播のいずれも耕起を行わない不耕起直播があり、湛水直播では、耕起はするが代かきを行わない無代かき直播があります。
東北地域では、湛水直播が95%を占め、播種方法では条播が60%、点播が20%と増加傾向を示し、散播は20%へと減少しています。
なお、乾田直播は代かき作業を行わないので、漏水が問題となる圃場では不適ですが、後作に大豆など畑作物を導入する場合には、透水性が向上し有利になります。また、播種時には圃場が乾燥していることが必要です。
一方、代かき作業を行う湛水直播は、漏水を防ぐことはできますが、代かき作業の手間が必要となります。さらに、これは播種時の天候の影響は少ないというメリットがあります。

水稲直播栽培の播種様式と特徴の図