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水酸化アルミニウムゲルを用いたウシのワンショット過剰排卵誘起法


[要約]

  卵胞刺激ホルモンと水酸化アルミニウムゲルを混合した製剤を用いれば、従来6〜8回の筋肉内投与が必要であった牛の過剰排卵処置を、ただ1回の投与で効果的に実現できる。

[キーワード]

ウシ、家畜繁殖、過剰排卵誘起、卵胞刺激ホルモン、受精卵移植

[担当]畜産草地研・家畜育種繁殖部・繁殖技術研究室
[連絡先]電話0287-37-7810、電子メールkimurak@affrc.go.jp
[区分]畜産草地
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 受胎率の高い体内由来受精卵を数多く得るために、卵胞刺激ホルモンを多回雌ウシに投与して過剰排卵を促す方法が用いられているが、この方法は労力がかかるだけでなく、ウシに対するストレスも大きい。
 本研究では、この煩雑な従来法に代わるものとして、1回の投薬で過剰排卵を誘起することができる製剤を開発し、その使用について検討を行なう。
[成果の内容・特徴]
1. 投与前に粘性の低い水酸化アルミニウムゲル(3mg/mL Al含有)と卵胞刺激ホルモンとを簡単に混ぜ合わせるだけで製剤を作ることが出来る。
2. 黒毛和種において、ゲル5mLに30AUのFSHを溶解し、筋肉内に1回投与するだけで過剰排卵を誘起できる。これは図1に示すように、従来法の欠点を解決する画期的な方法である。
3. 水酸化アルミニウムゲルは卵胞刺激ホルモンを高率で吸着し、さらにウシ血清アルブミンの存在下で吸着した卵胞刺激ホルモンを徐々に放出する能力を有しており、本製剤を筋肉内に投与すると、図2に示すように、水酸化アルミニウムゲルが卵胞刺激ホルモンを保持し、そして徐々に放出していることが分かる。
4. 表1に示すように、水酸化アルミニウムゲルを用いたワンショット過剰排卵誘起剤による採卵成績は、定法の漸減投与による方法に比べても有意な差は見られない。
[成果の活用面・留意点]
1. 薬事審査を経て、製剤化の予定
2. ホルスタイン種には投与量等の増減が必要である。
[具体的データ]

[その他]

研究課題名:ウシの簡易投薬用卵胞刺激製剤の開発
      水酸化アルミニウムゲルを徐放剤として用いた簡易過排卵誘起法の開発
課題ID:12-01-03-*-09-03
予算区分:連携実用化、交付金
研究期間:1999〜2003年度
研究担当者:木村康二、平子誠、岩田尚孝、川口擁、青木真理、高橋ひとみ
発表論文等:特許出願(特願2002-371462)


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