日本産糸状菌類図鑑 No.39 before← →next ↑top

Leptosphaerulina briosiana (Poll.) Graham & Luttrell
 分類:子のう菌門,小房子のう菌綱,クロイボタケ目,プレオスポラ科

九州以北に分布。アルファルファにそばかす病を引き起こし,激しい落葉を引き起こす。他のMedicago属植物からも分離される。病葉あるいは枯死茎葉上で子のう殻を形成し,子のう胞子を飛散して蔓延する。分生胞子(無性世代)は知られていない。学名はL. trifolii (Rostr.) Petr.のシノニムである可能性がある。

性状(機能):植物病原菌    病徴JPEG(38kb)

形態:
 有性世代:淡褐色〜黄褐色,扁球形の子のう殻中に広卵形〜長楕円形の子のうを形成し,内部に無色〜淡黄色,紡錘形〜楕円形,縦1-2横3隔壁,大きさ26-46×11-18μの子のう胞子を形成する。
 無性世代:未発見
子のう殻と子のう 子のうと子のう胞子

農環研所蔵標本

標本番号 菌種 宿主和名 宿主学名 症状 採集地 採集年月日 採集者
110-1-131 Leptosphaerulina briosiana  アルファルファ Medicago sativa そばかす病 千葉市青葉町農技研飼料作物科圃場 1961.7.3 土屋行夫
110-1-140 栃木県那須郡西那須野町県有畜牧場 1961.8.6 富永時任
110-1-135 北海道常呂郡子府町北海道農業試験場 1969.9.1 

(記述および図版提供者:月星隆雄,農環研,微生物分類研究室,2002)


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