前の記事 目次 研究所 次の記事 (since 2000.05.01)
情報:農業と環境 No.92 (2007.12)
独立行政法人農業環境技術研究所

公開セミナー 「遺伝子組換え作物の栽培と生態影響評価」 が開催された

2007年11月3日 (土曜日)、大手町サンケイプラザ(東京都千代田区)において、公開セミナー 「遺伝子組換え作物の栽培と生態影響評価」 が開催されました。

農業環境技術研究所は、平成12年に行われた「遺伝子組換え農作物を考えるコンセンサス会議」の「市民の考えと提案」を踏まえ、農林水産省委託研究プロジェクト「遺伝子組換え生物の産業利用における安全性確保総合研究」の一環として、平成13年度から遺伝子組換え作物の生物多様性影響評価に関する研究を実施してきました。

「遺伝子組換え農作物を考えるコンセンサス会議」 報告書 (PDF) ((財)農林水産先端技術産業振興センター)

今回のセミナーでは、まず農林水産技術会議事務局の技術安全課長に、農林水産省の今後の遺伝子組換え農作物等の研究開発の進め方と行政・研究・国民間のコミュニケーションの積極的取り組みについて、報告していただきました。次いで、国内の研究者から、遺伝子組換え作物の生態影響評価に関する研究結果の発表があり、イギリスの研究者から、遺伝子組換え除草剤耐性作物の栽培が農地の生物多様性に及ぼす影響についての評価試験の結果が報告されました。

最後に、市民パネリストや出席者を交えた円卓会議を開催し、国民の関心や期待に適切にこたえた研究を実施していくための意見交換が活発に行われました。

参加者は97名(民間団体・企業25、行政10、大学5、法人研究機関38、その他の参加者19名)でした。

講演等の内容

1. 遺伝子組換え農作物研究の取り組みと最近の情勢

農林水産技術会議事務局 技術安全課長 横田 敏恭 

2. 遺伝子組換え生物の産業利用における安全性確保総合研究より

平井 一男 (農環研)

3. 遺伝子組換えダイズとナタネを含む輪作体系が後作、雑草、節足動物、土壌微生物に与える影響

吉村 泰幸 (農環研)

4. 遺伝子組換えトウモロコシの栽培が後作、雑草、節足動物、土壌微生物に与える影響

黄川田 智洋(畜草研)

5. 遺伝子組換え作物の花粉飛散と交雑:知見の集積から評価・予測へ

芝池 博幸 (農環研)

6. 作物輸入港で野生化した遺伝子組換えナタネの生育地特性と発生消長

松尾 和人 (農環研)

7. 海外における遺伝子組換え作物の生態影響評価研究より

田中 淳一 (農林水産技術会議事務局)

8. 英国におけるほ場規模評価試験 (同時通訳付き)

David Robert Brooks (英国 Rothamsted 研究所)

9. 円卓会議: 遺伝子組換え作物の生態影響評価をめぐって

司会:小林 傳司 (大阪大学コミュニケーションデザイン・センター 教授)

円卓会議への参加者、市民パネリスト、行政、研究担当者、出席者

公開セミナー「遺伝子組換え作物の栽培と生態影響評価」

公開セミナー「遺伝子組換え作物の栽培と生態影響評価」
(2007年11月3日)

前の記事 ページの先頭へ 次の記事