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農業環境技術研究所 有機化学物質研究領域の永井孝志 主任研究員が、２０１２年度日本リスク研究学会奨励賞を受賞しました。
日本リスク研究学会 は、防災、医療、公衆衛生、安全、公害、環境汚染などのリスク問題について、個別の学問分野を越えて学際的かつ国際的な展望のもとで、リスク研究の相互理解と協力を促進する学会です。
この賞は、日本リスク研究学会会員で今後の活躍が大いに期待される若手研究者を対象として表彰するものです。２０１２年１１月１０日に滋賀大学で開催された日本リスク研究学会第２５回年次大会において、表彰式が行われました。
受賞理由
化学物質の生態リスク評価に確率論的評価を取り入れるなどの新たな試みを行い、生物多様性への影響度を 「影響を受ける種の割合」 という指標を用いて定量化してきた研究が評価されました。また学会活動においては、世話人として若手研究者によるワークショップを２度にわたり成功させたことも選考の理由として挙げられました。
選考の際に評価された業績は次のとおりです。
(1) Nagai T, Yokoyama A (2012) Comparison of ecological risks of insecticides for nursery-box application using species sensitivity distribution. Journal of Pesticide Science, 37, 233-239
(2) Nagai T, Horio T, Yokoyama A, Kamiya T, Takano H, Makino T (2012) Ecological risk assessment of on-site soil washing technique with iron(III) chloride in cadmium contaminated paddy field. Ecotoxicology and Environmental Safety, 80, 84-90
(3) 永井孝志、稲生圭哉、横山淳史、岩船敬、堀尾剛 (2011) 11種の水稲用除草剤の確率論的生態リスク評価. 日本リスク研究学会誌, 20(4), 279-291
(4) 永井孝志、稲生圭哉、堀尾剛 (2008) 不確実性を考慮した農薬の確率論的生態リスク評価：水稲用除草剤シメトリンのケーススタディー. 日本農薬学会誌, 33(4), 393-402