e-土壌図 は、どこでも簡単に土壌情報を利活用できるスマートフォン用のアプリケーションです。
この e-土壌図に、ほ場にどのような堆肥をどの程度施用すると、土壌中にどれくらいの有機物が増加(減少)するかを調べられる機能 (有機物管理機能) が追加されました。
土壌中の有機物の増減は、ほ場での有機物管理とともに、気象や土壌条件にも影響されます。e-土壌図は、土壌図上をタップするだけで、その地点の気象や土壌情報を収集しますので、ユーザーは作物の種類と収量、堆肥の種類と投入量を入力するだけで簡単に土壌有機物の増減を調べることができます。
有機物増減の詳しい計算方法については下記サイトをご参照ください。
「土壌のCO2吸収量見える化サイト」 http://soilco2.dc.affrc.go.jp/
図1 e-土壌図の土壌図閲覧画面
図1のiボタンをタップすると有機物管理画面が表示されます。この時、e-土壌図は、土壌中の有機物の増減を計算するために必要な土壌情報(全国平均値)と気象情報(1km解像度)を、自動的に取得します。
なお、気象情報は(独)農業環境技術研究所の公開サイト 「農業環境情報センター」http://agrienv.dc.affrc.go.jp/ から取得しています。
図2 e-土壌図の土壌図閲覧画面
(1) 初期画面では、作物入力欄には水稲が入っており、堆肥入力欄には堆肥なしと入力されています。
(2) 作物の種類を選択すると、収量 ( kg/10a ) の平均的な数値が出力されますので、適宜、収量の値を再入力してください。
(3) 堆肥の種類を選択すると、堆肥投入量 ( t/10a ) の平均的な値が出力されますので、適宜、投入量を再入力してください。
(4) 計算ボタンをタップしてください。入力していただいた有機物管理状況やその場所の気象および土壌条件で土壌中の有機物の増減を計算します。
(1) 開始時の土壌炭素量(全国平均値)
土壌の種類ごとの土壌炭素量の平均値が表示されます。
(2) 20年後の土壌炭素量
ユーザーが入力した有機物管理状況により、20年後の土壌有機炭素量の予測値が表示されます。
(3) 1年間の土壌炭素変化量
1年間での土壌炭素の変化量の予測値が表示されます。この値がマイナスである時は、有機物が減っていくと予測されます。
(4) 標準管理からのCO2削減量
1年間での土壌炭素の変化量をCO2に換算した数値が表示されます。
e-土壌図のダウンロードおよびマニュアル取得については、下記のサイトから行ってください。
http://agrimesh.dc.affrc.go.jp/e-dojo/
農業環境インベントリーセンター 高田裕介