独立行政法人農業環境技術研究所は、2014年10月29日(水曜日)午後、つくば国際会議場において、第14回有機化学物質研究会 「農薬残留分析の現状と展望」 を開催しました。
開催日時: 2014年10月29日(水曜日) 13:00−17:30
開催場所: つくば国際会議場(エポカルつくば) 中ホール200 (つくば市竹園2−20−3)
参加者数: 99名
(独法等試験研究機関:5名、大学:10名、公設試験研究機関:25名、民間企業:15名、農業団体:9名、関連団体:9名、農環研:26名)
講演:
1)有機溶媒使用量を削減した水抽出法による農薬の作物残留分析
(独)農業環境技術研究所 渡邉 栄喜
2)QuEChERS オリジナル法と改良法(AOAC 法・CEN 法)
JAあいち経済連 永井 雄太郎
3)LC-MS を用いた農薬分析の実際
アジレント・テクノロジー(株) 滝埜 昌彦
4)多検体分析に適したコメ中ヒ素化合物の分析法
(独)農業環境技術研究所 馬場 浩司
5)内部精度管理の実際 −残留農薬分析の現場から−
(一財)日本食品分析センター 水越 一史
6)イムノアッセイの最近の話題 −ELISA からイムノクロマト・SPR イムノセンサーへ−
(公財)京都高度技術研究所 三宅 司郎
7)FTIR-ATR 法による残留農薬の簡易スクリーニング
−出荷流通前検査による農産物の安全・安心認証を目指して−
愛媛大学 山下 正純
独法等研究機関、都道府県公設試験研究機関、大学、民間企業(分析・農薬・食品メーカー)、農業団体(JAなど)、関連団体(日本植物防疫協会など)と多岐にわたる方々に参加いただき、質疑と総合討論において活発な意見交換がありました。
参加者からいただいたアンケートでは、「農薬分析についてさまざまな切り口の話が聞けて参考になった」、「分析現場での問題点など実際に役立つ点が議論されて有意義だった」など、おおむね好評の感想が多く、関心を持って聞いていただけたように思われます。
今回は、農薬を中心とした有機化学物質の残留分析に関する実践的な研究がテーマで、分析の実務者向けの内容でしたが、農産物と環境に対する国民の安全・安心に応えるための基盤研究としての分析化学の重要性を、会場全体で認識することができたと思われます。