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第2回 公開セミナー 「外来植物のリスクを調べて、その蔓延を防止する」
開催趣旨 プログラム 交通案内 プログラム

Q&A

講演タイトル 外来植物とその種子のデータベースを作成する
講演者 榎本 敬(岡山大学資源生物科学研究所)

Q1.

植物種子の形態の地理的な変異はどの程度あるのでしょうか。見間違う危険性もあるのでしょうか。

A1.

植物種子の形態の地理的な変異は、このデータベース作りにおける悩みの一つです。現在のデータベースは、一種類の植物に対して1枚の種子の写真を対応させていますが、実際には種内変異がどの程度あるのかという情報が必要です。しかし、現時点ではそこまで対応できていません。今後の課題と思っています。 

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Q2.

種子から植物を同定するにはトレーニングが必要でしょうか。

A2.

例えばアメリカでは、シードアナリシストプログラムといって、輸入される穀物などに混入している雑草の種子を同定するコースが大学の中にあります。それで18週間勉強すれば150種類程度は覚えられるそうです。これはアメリカの話ですが、日本ではそういったプログラムは無いようです。種子を見ておよその見当がつけば、あとはこのデータベースを使って見比べることでかなり絞り込みはできると思います。ただし、相当熟練している人の場合でも、種子の形態から見当がつかない場合もあり、その場合には地道にデータベースと見比べていく作業が必要です。

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Q3.

このデータベースはどんな場面で役立っていますか。

A3.

警察の捜査で役立ったこともありますし、植物防疫関係からの問い合わせもあります。ただし、同定は時間がかかる地道な作業です。

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Q4.

植物種子やさく葉標本をお送りして、データベース作りに協力したいのですが、実際にはどのよう作業したらよいでしょうか。

A4.

理想的には、さく葉標本と種子の両方が欲しいので、花が咲いていて種子が実っている標本が一番理想的です。これは、花も無くて種子だけではなかなか植物種の判別が難しいためです。ただし、さく葉標本の作製には手間がかかりますので、冷蔵便で当方まで送付していただけるだけでも大変助かります。ただし、冷蔵便の送料は当方では負担できませんので、ご注意ください。

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Q5.

他に植物種子の標本を集めている博物館などはあるのでしょうか。

A5.

日本では、兵庫県の「人と自然の博物館」が植物種子を集めています。国立科学博物館はそれほど熱心に植物種子を集めていないようです。海外では、中国は去年から植物種子の収集を始めましたし、韓国もスタートしました。そういう点では、日本は遅れていると言えるようです。

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主催:独立行政法人 農業環境技術研究所