■Q&A
講演タイトル |
外来植物に関する研究の目的 |
講演者 |
藤井義晴 研究代表者 (農業環境技術研究所) |
Q1.
このプロジェクトの中では、ある外来植物が侵略的であり防除すべき対象なのか、あるいはそれを差し引いてもベネフィットがあるのか、それを判断する基準を提供するのでしょうか。
A1.
このプロジェクトでは、基礎的な研究を推し進めることを主な目的としています。 例えば、現在外来植物が蔓延している地域の植生をどんな植生に戻すかという点についても、その地域の本来の植生(生態系)は一体どんなものであったのか、そしてそれがどう変わったのかについて基礎的な知見がないと答えを得ることができません。このプロジェクトは全期間でも3年間しかなく、その中でできる研究は限られています。例えば、外来植物の分布やその変遷の過程を追うような研究は3年間では難しいでしょう。そこで、このプロジェクトでは、全国規模の調査やモニタリングの枠組みを構築していきたいと思っています。そうすれば、そこからいずれ少しずつ判断材料となるデータが出てくるのではないかと思っています。リスク・ベネフィットの問題や侵略的外来植物の指定の問題に関しては、次のプロジェクトなどで十分考慮に入れたいと考えています。
  
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