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研究課題別の研究の必要性と目標

-化学物質チーム-

(1)農産物におけるヒ素およびカドミウムのリスク低減技術の開発
【略称:「ヒ素・カドミ」:AC (Arsenic and cadmium)】

・研究開発の必要性

ヒ素については、農産物からの摂取において、我が国では米の寄与が大きいことが明らかになっているが、人への健康影響を検討する上で重要な化学形態別のヒ素の農作物栽培環境下における実態や動態は、現在明らかになっていない。このため、水稲を中心に農作物中におけるヒ素濃度の低減に向けた栽培管理方法を開発するため、土壌中及び土壌-水稲間における化学形態別のヒ素の動態を明らかにする必要がある。

カドミウムについては、現在、食品安全委員会による健康影響評価が実施されており、この結果を踏まえて、食品衛生法の基準が見直されることとなっている。農林水産省では、これまでも農産物のカドミウム濃度を低減するため、主として水稲を対象とした吸収抑制技術や、汚染土壌の修復技術といった汚染低減技術の開発を進めてきたが、畑作物については十分な研究成果がないことから、カドミウム汚染防止技術を開発する必要がある。

・達成目標(最終目標)

ヒ素については、土壌中及び作物中の化学形態別の実態や動態に関する基礎的データを取得し、吸収抑制などリスク低減技術の開発に資する。

カドミウムについては、畑作物における吸収抑制技術及び汚染土壌の修復技術等リスク低減技術を開発し、実証・評価する。