農業環境技術研究所

最終更新日: 2015年6月29日

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6月の公開セミナー

公開セミナー開催予定
公開セミナー開催記録
6月3日(水曜日)平成27年度 第2回 有機化学物質研究領域セミナー
6月5日(金曜日)生物多様性研究領域セミナー(第1回)
6月11日(木曜日)第2回物質循環研究セミナー
6月25日(木曜日)統計GISセミナー(ランチョンセミナー)

平成27年度 第2回
 有機化学物質研究領域セミナー

日時: 平成27年6月3日(火曜日
15:30~17:00
場所: 547会議室(本館5F会議室)
テーマ 講演者 連絡先
数種の植物における疎水性有機化学物質の取込みおよび移行 並木 小百合
(有機化学物質研究領域)
大津
電話 838-8325
要旨

過去に広く日本の農耕地に施用されたHCH類やシクロジエン系化合物といった有機塩素系殺虫剤は、使用禁止となって40年以上が経過した現在も土壌中に残留しており、近年、ディリドリンなどのシクロジエン系化合物によるウリ科果実の汚染が問題となっている。これらの有機化学物質は、親水性-疎水性を表す指標であるn-オクタノール-水分配係数(log KOW)が3以上と疎水性の高い物質であり、一般には根に濃縮され茎葉部へは移行しないとされているが、ウリ科植物では疎水性有機化学物質が茎葉部へ移行しやすいことが知られている。そこで本研究では、植物による疎水性有機化学物質の根への取込みや茎葉部への移行における種特異性と移行メカニズムを明らかにするために、疎水性の度合いの異なるβ-HCH(log KOW 3.8)、ディルドリン(log KOW 5.2)を5科5種の植物(ブロッコリ・ズッキーニ・トマト・オオムギ・ダイズ)に水耕条件下で取込ませ根への取込みおよび茎葉部への移行を比較した。

テーマ 講演者 連絡先
有機塩素系化合物分解に関わる遺伝子の解析および土壌中での挙動 伊藤 虹児
(東京農業大学大学院 農学研究科)
大津
電話 838-8325
要旨

POPsの一種であるHCBに対するバイオオーギュメンテーションを目的とし、髙木らによって単離・同定されたNocardioides sp. PD653株は唯一のHCB資化性菌である。しかし、分解に関わる分子機構は明らかとなっていない。一連のHCB分解に関わる分子機構を解明することは、土壌中における分解菌の活性を定量することや、分解活性を正に制御する因子の発見につながる。

本研究では、PD653株における好気的HCB脱塩素分解に関わる遺伝子を解析し、土壌中での挙動を測定した。

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生物多様性研究領域セミナー
(第1回)

日時: 平成27年6月5日(金曜日
15:30~17:30
場所: 農業環境技術研究所 大会議室
(農環研本館2階)
テーマ 講演者 連絡先
ハマキコウラコマユバチの寄主発見行動、新たな展開 戒能洋一
(筑波大学 生命環境系 生物圏資源科学専攻)
山村
電話 838-8253

平舘
電話 838-8246
要旨

私が三者系の研究を始めてから20年も経過している。ハマキコウラコマユバチのような寄主卵に産卵する蜂ではそれはないだろうと思っていたが、それが存在して、雌蜂はちゃんと寄主卵塊が付いた葉を認識することがわかった。今後は誘導の分子メカニズムなど共同研究者の力を借りないと進められないが、あと5年ほどの研究生活、この研究はどこまで進むだろうか。

テーマ 講演者 連絡先
寄生蜂コナガサムライコマユバチの化学生態学的研究 釘宮聡一
(農業環境技術研究所 生物多様性研究領域)
山村
電話 838-8253

平舘
電話 838-8246
要旨

天敵生物を用いた害虫管理技術を開発するため、演者はアブラナ科植物の害虫であるコナガとその幼虫に産卵する寄生蜂コナガサムライコマユバチを材料にして研究を進めてきた。本講演では主に、植物成分を利用して天敵寄生蜂の行動を制御する試みについて紹介する。

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第2回物質循環研究セミナー

日時: 平成27年6月11日(木曜日
16:00 ~ 17:45
場所: 547会議室
テーマ 講演者 連絡先
水田からの温室効果ガス排出のプロセスモデル 麓 多門
三島
電話 838-8149
要旨

世界の人口のほぼ半数がイネを主食としており、気候変動下でその生産性を維持することは極めて重要である。その一方で、水田は温室効果ガスであるCH4の主要な排出源であり、人為的CH4排出量の10%以上を占めるという推定もある。

大気CO2濃度の上昇により光合成が促進されてイネの収量が増加するが、同時にCH4排出量も増えることが示されている。このため、CO2濃度の上昇が水田からのCH4排出量を増加させ、地球温暖化を更に促進するという正のフィードバックが懸念される。しかしながら、これまでの報告では実験条件の違いなどのためCO2濃度に対するCH4排出量の応答には大きな幅があり、将来のCH4排出量を地球規模で予測することは困難となっている。

プロセスモデルは、対象とする系を構成する個々のプロセスを数式化して系の振る舞いを予測する。本研究では、様々な気象、土壌、および管理条件の水田において、イネの成長とCH4排出量を予測できるプロセスモデルの開発を試みた。続いて、開放型大気CO2増加(FACE)実験などのデータによって、モデルの妥当性を検証するとともに、改良点を明らかにした。さらに、水田の水管理による温室効果ガス削減可能量を広域スケールで評価し、評価手法および緩和技術の有効性を示した。

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統計GISセミナー
(ランチョンセミナー)

日時: 平成27年6月25日(木曜日
12:10?12:55頃まで
場所: 547会議室
テーマ 講演者 連絡先
「偏差値とは何か」
レベル:初心者、未学習者
三輪哲久 氏
大東
電話 838-8224
要旨

「偏差値」というのは統計的な数値の一種です。中学や高校では,模擬テストなどの点数から偏差値が計算されます。「偏差値」はデータ全体の平均的な値とバラツキ具合を考慮した便利な数値です。しかし,偏差値が教育を歪めていると批判する人もいて,偏差値に対する誤解もあります。

今回のセミナーでは,偏差値の考え方を誰にでも分かるように説明します。契約職員の方も参加しやすいように,昼休みに実施します。

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