遺伝子組換えダイズ栽培実験(平成18年)
「ほ場条件下における遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑」
栽培終了 (11月22日)
独立行政法人 農業環境技術研究所
2007年1月12日
農業環境技術研究所では、平成18年6月から11月まで遺伝子組換えダイズとその近縁野生種であるツルマメとの自然交雑率を調査する実験を行いました。
このページでは、遺伝子組換えダイズの収穫作業等の様子をご紹介します。
同じく実験に用いたツルマメは、成熟した莢(さや)を10月20日から26日にかけて順次収穫しました。また、今回の作業により、本実験にかかわる平成18年の栽培が終了しましたので、あわせてお知らせします。なお、本実験については、今後、交雑個体の検定などを行い、実験結果がまとまりしだい実験結果を公表する予定です。
遺伝子組換えダイズの刈り取り、11月14日写真1 (遺伝子組換えダイズの刈り取り、11月14日)
 遺伝子組換えダイズが成熟したので収量調査用に収穫しました。
遺伝子組換えダイズの運搬方法写真2 (遺伝子組換えダイズの運搬方法)
 収穫したダイズはこぼれ落ち防止のため1本ずつ新聞紙でつつみ、ビニール袋に入れて実験室へ運びました。現在、草丈や節数、莢数、子実数などを調査しています。調査終了後のダイズは所内の廃棄用の穴に埋める予定です。
遺伝子組換えダイズ収穫後のほ場、11月22日写真3 (遺伝子組換えダイズ収穫後のほ場、11月22日)
 ほ場内に落ちている遺伝子組換えダイズやツルマメの葉や茎をすべて回収し、車両での運搬時にはこぼれ落ちないことを確認しつつ、所内の廃棄用の穴に埋めました。
 今回の一連の作業で、18年度の栽培は終了しました。

栽培実験名: ほ場条件下における遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑
栽培目的: 一般に、ダイズやツルマメ(ダイズの近縁野生種)は、同一花の中で受精する性質(自殖性)が強く、花粉が他の花へ移行して受精(他殖性)する可能性は極めて低いことが知られています。このため同様に、遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑率は低いと考えられていますが、両者の自然交雑についての知見をさらに収集することを目的に、遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑に関する栽培実験を行います。
栽培概要: 当研究所内の一般試験ほ場(20a)で、除草剤グリホサート耐性組換えダイズを栽培し、その組換えダイズから5段階の距離ごとに植え付けたツルマメから種子を採取して、両者間の距離と自然交雑率との関係を明らかにします。
本栽培試験に関する連絡先:
独立行政法人 農業環境技術研究所 生物多様性研究領域
遺伝子組換え生物生態影響リサーチプロジェクト
電話番号    029-838-8271
メールアドレス niaes-gmo@niaes.affrc.go.jp
栽培実験の詳細については栽培実験計画書 [PDF] をご覧ください。

「第1種使用規程承認組換え作物栽培実験指針」 [PDF]に基づいた情報提供です。

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