遺伝子組換えダイズ栽培実験(平成19年)
「ほ場条件下における遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑」
栽培実験の経過(6月20日)
独立行政法人 農業環境技術研究所
2007年7月3日
農業環境技術研究所では、平成19年6月から11月まで遺伝子組換えダイズとダイズの近縁野生種であるツルマメとの自然交雑率を調査する実験を行っています。
このページでは、6月20日に行った除草剤グリホサート耐性遺伝子組換えダイズの1回めの種まきの様子をお知らせします。(本年は種まきを2回に分けて行います。2回めは7月の予定です。)
写真1 (種子の運搬) 遺伝子組換えダイズの種子は、運搬時にこぼれ落ちないよう、保管している実験室から試験ほ場まで、ビニール袋に小分けし、さらにコンテナーに入れて運搬しました。

写真2 (播種作業) ほ場の全面に敷いたマルチの穴に遺伝子組換えダイズの種子をまきました。マルチの穴1カ所に3〜5粒まきました。発芽後、間引きして2本にします。

写真3 (防鳥ネット・柵の設置) 種まき後、まいた種子がカラスやハトに持ち出されないように防鳥ネットをかけました。また、ほ場の周りには小動物に遺伝子組換えダイズを持ち出されないよう栽培終了まで柵を設置しています。

栽培実験名: ほ場条件下における遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑
栽培目的: 一般に、ダイズやツルマメ(ダイズの近縁野生種)は、同一花の中で受精する性質(自殖性)が強く、花粉が他の花へ移行して受精(他殖)する可能性は極めて低いことが知られています。このため遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑率は低いと考えられていますが、両者の自然交雑についての知見をさらに収集することを目的に、遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑に関する栽培実験を行います。
栽培概要: 当研究所内の一般試験ほ場(20a)で、除草剤グリホサート耐性組換えダイズとその組換えダイズから一定の距離をおいてツルマメを栽培します。秋にツルマメの種子を採取して、採取したツルマメ種子について組換え遺伝子の有無を調査・解析し、両者間の距離と自然交雑率との関係を明らかにします。
本栽培試験に関する連絡先:
独立行政法人 農業環境技術研究所 生物多様性研究領域