農業環境技術研究所お知らせ遺伝子組換え作物栽培実験(平成19年度)

遺伝子組換えダイズ栽培実験(平成19年)
「ほ場条件下における遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑」
栽培実験の経過(8月29日)

独立行政法人 農業環境技術研究所
2007年9月18日
農業環境技術研究所では、平成19年6月から11月まで遺伝子組換えダイズとその近縁野生種であるツルマメとの自然交雑率を調査する実験を行っています。
このページでは、8月29日現在の除草剤グリホサート耐性遺伝子組換えダイズとツルマメの開花の様子をお知らせします。
写真1 (ほ場全体の様子)
遺伝子組換えダイズとツルマメは、ともに順調に生育しています。
ほ場全体(写真)
写真2 (遺伝子組換えダイズの開花)
現在、ほ場では、遺伝子組換えダイズの花が咲いています。1回目に播種した遺伝子組換えダイズは、8月中旬から咲き始め、2回目に播種した遺伝子組換えダイズも8月下旬から咲き始めました。ほ場での開花は約2、3週間続くと思われます。(本年はツルマメとダイズの両方の花が同時に咲いている期間をできるだけ長くするため、2回に分けて種まきを行いました。1回目は6月20日に、2回目は7月19日に行いました。)
遺伝子組換えダイズの開花(写真)
写真3 (ツルマメの開花)
ツルマメの花も8月中旬から咲き始めました。開花は9月下旬まで続き、開花の最盛期は9月上旬と予想されます。
ツルマメの開花(写真)

栽培実験名: ほ場条件下における遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑
栽培目的: 一般に、ダイズやツルマメ(ダイズの近縁野生種)は、同一花の中で受精する性質(自殖性)が強く、花粉が他の花へ移行して受精(他殖)する可能性は極めて低いことが知られています。このため遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑率は低いと考えられていますが、両者の自然交雑についての知見をさらに収集することを目的に、遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑に関する栽培実験を行います。
栽培概要: 当研究所内の一般試験ほ場(20a)で、除草剤グリホサート耐性組換えダイズとその組換えダイズから一定の距離をおいてツルマメを栽培します。秋にツルマメの種子を採取して、採取したツルマメ種子について組換え遺伝子の有無を調査・解析し、両者間の距離と自然交雑率との関係を明らかにします。
本栽培試験に関する連絡先:
独立行政法人 農業環境技術研究所 生物多様性研究領域
遺伝子組換え生物生態影響リサーチプロジェクト
電話番号    029-838-8271
メールアドレス niaes-gmo@niaes.affrc.go.jp
栽培実験の詳細については栽培実験計画書 [PDF]をご覧ください。

「第1種使用規程承認組換え作物栽培実験指針」 [PDF]に基づいた情報提供です。

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