サマー・サイエンスキャンプ2006の参加者募集は終了しました

サマー・サイエンスキャンプ2006
参加者募集のお知らせ

サイエンスキャンプは研究機関の持つ学習資源としてのポテンシャルを最大限活用した高校生・高等専門学校生のための「科学技術体験合宿プログラム」です。

研究の現場を知り、日頃経験したことのない最先端の研究装置で身の回りのことを調べてみることなどにより、参加者が日常生活の中にある「不思議」を発見し、科学技術をより身近なものと感じられるようになることをねらいとしています。

環境問題は身近なところから地球規模まで様々な分野で生じています。農業の分野においても、環境の変化によって農業の生産が影響を受けている反面、農業の生産活動も環境に影響を与えています。

農業環境技術研究所は将来にわたって安全な食べ物を生産していくため、土・水・大気を健全な形で保全し、動植物と共生する農業を目指した研究を行っています。

今回のキャンプでは、「環境中の超微量汚染物質を測る」、「アレロパシーによる植物間相互作用を調べてみよう」、「GPSを使って動物を追跡しよう!」の三つのコースを設け、研究者がどのようにして環境問題に取り組んでいるかを実際に体験していただきます。

 
1.期日
2006年8月9日(水) 午後1時 − 11日(金) 午後3時30分 (2泊3日)
2.会場
農業環境技術研究所
住所: 〒305−8604 茨城県つくば市観音台3−1−3
Tel: 029−838−8191(広報情報室広報グループ)
Fax: 029−838−8191
宿泊場所: 農林水産省農林水産技術会議事務局筑波事務所 国内研修生宿泊施設
3.プログラムの概要(予定)
A: 「環境中の超微量汚染物質を測る」 コース
学校では、私達の周りにある物質が元素やそれらが集まった分子でできていることを学んでいることでしょう。でも普段の生活の中で実感することは難しいことと思います。今回取り上げる質量分析装置は、原子や分子一つ一つを重さでふるい分けて、それぞれの量を超高感度で測ることのできる分析装置です。農薬や重金属など物質の種類が異なれば原子量や分子量が違うので、質量分析装置を使うと、作物や環境中の汚染物質の濃度を一種類毎に測ることができます。このコースでは、質量分析装置を実際に使って原子や分子の重さを体感してみます。そして、身近な物や作物に含まれる10兆分の1グラムという超微量の重金属や農薬を定量してみましょう。
講義:原子量・分子量・同位体など、原子の質量についての解説と、質量分析法の歴史、原理と装置の説明。
実習:有機・無機物質の標準溶液試料を質量分析装置に直接導入し、質量スペクトルを測定、解析します。身近なものに含まれる重金属や、作物抽出物に含まれる農薬を測定、標準試料を用いて定量計算をします。
B: 「アレロパシーによる植物間相互作用を調べてみよう」 コース
植物は根から天然の生理活性物質を放出し、他の植物の生育を阻害します。この現象をアレロパシー、あるいは他感作用といいます。アレロパシーにより、海外から侵入した外来植物が生息域を拡大したり、作物の連作障害や雑草による作物の生育阻害等が引き起こされます。一方では、アレロパシーを利用して雑草を防除する技術の開発が期待されています。農環研では外来植物のアレロパシーを検索するプロジェクトを実施しており、これまでに2000種以上の植物の検定を行っています。
そこで、いろいろな植物のアレロパシー現象を測定し、農業に役立てる研究について体験してみましょう。
・田畑、林やため池に生育する植物のアレロパシー現象を観察します。
・植物のアレロパシー活性を、生物検定法で測定します。
・植物からアレロパシーに関与する他感物質を分離する方法を学びます。
・他感物質がシロイヌナズナの遺伝子発現に及ぼす影響を調べます。
C: 「GPSを使って動物を追跡しよう!」 コース
日本の農村の周辺にはいろいろな動物が住んでいます。ところが、最近ニュースになったクマのように、これらの動物が人間や農業に対して被害を及ぼすこともあります。農業環境技術研究所では、カーナビなどに使われるGPS(全地球測位システム)という技術で、動物の行動を監視、予測する方法を研究しています。このコースでは、動物の代わりに参加者の皆さんにGPSを持ってもらい、実際の動きを地図の上に表示させることと、その位置情報から、次の行動を予測することを行います。
・ハンディー型GPSを持って、農環研敷地内を散策してもらいます。
・測位情報をパソコンに取り込み、GIS(地理情報システム)を使って地図上に表示します。
・バッファー分析を行い、一定距離内にある土地利用を選択し、行動予測を行います。
・首輪型GPSの警戒システムのデモンストレーションを行います。
4.募集人数
各コース4人,合計12人
5.スケジュール(予定)
8月9日(水)
13:00〜14:00 開講式・オリエンテーション
14:00〜15:00 研究所施設見学
15:00〜15:15 休憩
15:15〜17:00 コース別説明
17:30〜19:00 懇親会
8月10日(木)
9:00〜17:00 コース別実習
(12:00〜13:00昼食)
8月11日(金)
8:50〜12:00 コース別実習およびまとめ
(12:00〜13:00昼食)
13:00〜15:30 キャンプのまとめ/閉講式
 

○サマー・サイエンスキャンプ2006参加応募の締切は、
6月27日(火)〈日本科学技術振興財団サイエンスキャンプ事務局 必着〉です。

○応募要領などについては、日本科学技術振興財団 サイエンスキャンプ公式WEBサイト の 特設ページ: サマー・サイエンスキャンプ2006http://ppd.jsf.or.jp/camp/2006/index.html )をご覧ください。

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