サイエンスキャンプ(Science Camp)ロゴ

サマー・サイエンスキャンプ2008参加者募集のお知らせ

サイエンスキャンプは研究機関の持つ学習資源としてのポテンシャルを最大限活用した高校生・高等専門学校生のための「科学技術体験合宿プログラム」です。

研究の現場を知り、日頃経験したことのない最先端の研究装置で身の回りのことを調べてみることなどにより、参加者が日常生活の中にある「不思議」を発見し、科学技術をより身近なものと感じられるようになることをねらいとしています。

農業環境技術研究所は農業生産環境の安全性の確保を目的に、有害化学物質や外来生物等のリスク評価・管理をはじめ、農業生態系の構造と生物多様性、温暖化等の環境変動の解明など、農業と環境に関わる基礎的な調査及び研究を行っています。

今回のキャンプでは、「体験してみよう!土の不思議」、「アレロパシーによる植物間相互作用を調べてみよう」の2つのコースを設けました。研究者がどのようにして環境問題に取り組んでいるかを実際に体験してください。

プログラムの概要
A.「体験してみよう!土の不思議」コース4名
 A.「体験してみよう!土の不思議」コース・・・4名

私たちの生活に身近な土(土壌)を題材に取り上げ、野外観察と室内簡易実験を通じて、農業環境における土の果たす役割を理解してみましょう。特に土の三大機能(生産・分解(浄化)・養水分の保持)を理解するために、自分の手で実習・実験を行い、土の不思議を体験してみましょう。
(1)生産機能:食料生産の現場である土を実際に野外に出て土壌断面観察を行います。
(2)分解(浄化)機能:土による汚水の浄化能力を室内実験で体験します。
(3)養水分の保持機能:土のイオン交換反応を室内実験で理解します。
B.「アレロパシーによる植物間相互作用を調べてみよう」コース4名
 B.「アレロパシーによる植物間相互作用を調べてみよう」コース・・・4名

植物は根や葉などから天然の生理活性物質を放出し、他の植物に影響します。この現象をアレロパシー、あるいは他感作用といいます。アレロパシーにより、海外から侵入した外来生物の生育域を拡大したり、作物の連作障害や雑草による作物の生育阻害等が引き起こされたりします。一方では、アレロパシーを利用して、雑草を防除する技術の開発が期待されています。農環研では外来植物のアレロパシーを検索するプロジェクトを実施し、これまでに4000種以上の植物の検定を行っています。そこで、いろいろな植物のアレロパシー現象を測定し、農業に役立てる研究について体験してみましょう。
(1)田畑、林やため池に生育する植物のアレロパシー現象を観察しましょう。
(2)植物からのアレロパシー活性を生物検定法で測定しましょう。
(3)植物からアレロパシーに関与する他感物質を分離する方法を学びましょう。
・期日 2008年7月30日(水) 午後1時 − 8月1日(金) 午後3時30分 (2泊3日)

・会場  農業環境技術研究所
〒305−8604 茨城県つくば市観音台3−1−3  研究所までの交通案内  
Tel・Fax: 029−838−8191(広報情報室広報グループ)
宿泊場所: 農林水産省農林水産技術会議事務局筑波事務所 国内研修生宿泊施設

・募集人数  各コース4人,合計8人
・スケジュール
<第1日目>7月30日(水)
13:00〜14:00 開講式/オリエンテーション
14:00〜15:00 研究所施設紹介
15:15〜17:00 コース別説明
17:30〜19:00 研究者との交流会
<第2日目>8月1日(木)
9:00〜12:00 コース別実習
12:00〜13:00 昼食
13:00〜17:30 コース別実習
<第3日目>8月2日(金)
8:50〜12:00 コース別実習およびまとめ
12:00〜13:00 昼食(キャリアガイダンス)
13:00〜14:00 まとめ(コース別発表会の準備)
14:00〜15:00 コース別発表会
15:00〜15:30 閉講式
・プログラム関連図書、Webサイトの紹介 
Aコース
参考図書:「だれでもできるやさしい土のしらべかた」著者:塚本明美・岩田進午 出版社:合同出版(1,600円)
「絵とき 地球環境を土からみると」著者:松尾嘉郎・奥薗壽子 出版社:農文協(1,330円)
「土壌調査ハンドブック 改訂版」日本ペドロジー学会編 出版社:博友社(2,100円)
Webサイト: 「土壌モノリス館ホームページ」 http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/inventory/soil/monolith/
Bコース
参考図書:「アレロパシー:他感物質の作用と利用」著者:藤井義晴 出版社:農山漁村文化協会(1,800円)
Webサイト: 「アレロパシー研究の最前線」(「農業生態系の保全に配慮した農業技術」の第3節)http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/techdoc/inovlec2004/index.html
・昨年の様子 (PDFファイル)
応募先・締め切り
○応募先:日本科学技術振興財団 サイエンスキャンプ公式WEBサイト をご覧ください。
(「募集要項」の内容を確認し、「参加申込書」をプリントアウトして、必要事項を記入の上、サイエンスキャンプ事務局までお送り下さい)
○締め切り: サマー・サイエンスキャンプ2008参加応募の締切は、
6月25日(水)〈日本科学技術振興財団サイエンスキャンプ事務局 必着〉
です。

研究所からのお知らせ   研究所のホームページ