農業環境技術研究所お知らせ


サマー・サイエンスキャンプ2009参加者募集のお知らせ

サイエンスキャンプは研究機関の持つ学習資源としてのポテンシャルを最大限活用した高校生・高等専門学校生のための「科学技術体験合宿プログラム」です。

研究の現場を知り、日頃経験したことのない最先端の研究装置で身の回りのことを調べてみることなどにより、参加者が日常生活の中にある「不思議」を発見し、科学技術をより身近なものと感じられるようになることをねらいとしています。

農業環境技術研究所は農業生産環境の安全性の確保を目的に、有害化学物質や外来生物等のリスク評価・管理をはじめ、農業生態系の構造と生物多様性、温暖化等の環境変動の解明など、農業と環境に関わる基礎的な調査及び研究を行っています。

今回のキャンプでは、「残留農薬を測定してみよう」、「環境中の微生物の力を利用する」の2つのコースを設けました。研究者がどのようにして環境問題に取り組んでいるかを実際に体験してください。

プログラムの概要


A.「残留農薬を測定してみよう」コース・・・4名

安定した農作物の生産に、農薬は欠かせないものです。 日本では「農薬登録制度」や「農薬取締法」により、安全な使用についての指針が示されています。しかし使用法を誤れば生産された農作物中に過剰な農薬が残留してしまいます。また、環境を汚染することが全くないわけではありません。
そこで、農作物や環境中に残留する農薬を測定することが大変重要になります。このコースでは、生体内防御機構である抗原- 抗体反応を応用したE L I S A(Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay、免疫化学的測定法)を用い、実際の作物や農耕地土壌などに残留する農薬を測定し、適切な農薬の使用について学びます。


B.「環境中の微生物の力を利用する」コース・・・4名

微生物や微生物が作る酵素は、食品加工や、医薬品生産などのほか、堆肥の生産や、生分解性プラスチックの分解など、いろいろな分野で利用されています。
このコースでは、酵素や微生物の力を利用し、さまざまなバイオマスを分解し、エタノールを生成する実験を行います。用いるバイオマス・微生物によってどのくらいの糖やエタノールが生成されるかを調べ、微生物の働きを学びます。
(1)各種植物バイオマス(イネ、ムギ、ソルガム)に酵素を加えて、植物体を糖に分解させる実験をしてみましょう。
(2)酵素で分解させたバイオマスに酵母を加えて、エタノール発酵させる方法を学びましょう。
・期日 2009年8月5日(水)13:00 〜 8月7日(金)15:30 (2泊3日)

・会場  農業環境技術研究所
〒305−8604 茨城県つくば市観音台3−1−3  研究所までの交通案内  
Tel・Fax: 029−838−8191(広報情報室広報グループ)
宿泊場所: 農林水産省農林水産技術会議事務局筑波事務所 国内研修生宿泊施設

・募集人数  各コース4人,合計8人
・スケジュール
<第1日目>8月5日(水)
13:00〜14:00 開講式/オリエンテーション
14:00〜15:00 研究所施設紹介
15:15〜17:00 コース別説明
17:30〜19:00 研究者との交流会
<第2日目>8月6日(木)
9:00〜12:00 コース別実習
12:00〜13:00 昼食
13:00〜17:30 コース別実習
<第3日目>8月7日(金)
8:50〜12:00 コース別実習およびまとめ
12:00〜13:00 昼食(キャリアガイダンス)
13:00〜14:00 まとめ(コース別発表会の準備)
14:00〜15:00 コース別発表会
15:00〜15:30 閉講式
・プログラム関連図書、Webサイトの紹介 
Aコース
参考図書: 「残留農薬分析 知っておきたい問答あれこれ」 日本農薬学会環境委員会・残留農薬分析検討委員会 編集:日本農薬学会 (2,000円)
Webサイト: 埼玉県 農林部農産物安全課 ホームページ http://www.pref.saitama.lg.jp/A06/BC00/anzen/anzen-immunoassay.html (該当するページが見つかりません。2015年1月)
Bコース
参考図書: 「トコトンやさしいバイオエタノールの本」 著者:坂西欣也・遠藤貴士・美濃輪智朗・澤山茂樹 出版社:日刊工業新聞 (1,470円)
「図解バイオエタノール最前線」 著者:大聖泰弘・三井物産 出版社:工業調査会 (2,940円)
・昨年の様子 (PDFファイル)
応募先・締め切り
○応募先:日本科学技術振興財団 サイエンスキャンプ公式WEBサイト (ページのURLが変更されました。2015年1月) をご覧ください。
(「募集要項」の内容を確認し、「参加申込書」をプリントアウトして、必要事項を記入の上、サイエンスキャンプ事務局までお送り下さい)
○締め切り: サマー・サイエンスキャンプ2009参加応募の締切は、
6月24日(水)〈日本科学技術振興財団サイエンスキャンプ事務局 必着〉
です。

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