サイエンスキャンプは研究機関の持つ学習資源としてのポテンシャルを最大限活用した高校生・高等専門学校生のための「科学技術体験合宿プログラム」です。

研究の現場を知り、日頃経験したことのない最先端の研究装置で身の回りのことを調べてみることなどにより、参加者が日常生活の中にある「不思議」を発見し、科学技術をより身近なものと感じられるようになることをねらいとしています。

農業環境技術研究所は農業生産環境の安全性の確保を目的に、有害化学物質や外来生物等のリスク評価・管理をはじめ、農業生態系の構造と生物多様性、温暖化等の環境変動の解明など、農業と環境に関わる基礎的な調査及び研究を行っています。

今回のキャンプでは、「外来植物を探してみよう」をテーマとして、研究者がどのようにして環境問題に取り組んでいるかを実際に体験していただきます。

プログラムの概要

初日は、外来種に関する講義を行い、外来生物法の施行など外来種を巡る社会的な動向を学びます。その後、「仮説検証」という自然科学の基本的な方法論を説明します。続いて、「外来植物はどんな場所に多いか」という問題を設定し、自分の仮説を考えていただきます。提案された仮説をみんなで議論して、さらに絞り込みます。残った有力な仮説に対して、どう調査をすれば答えが出るか検討します。

野外での植生調査翌日、検討した方法に基づいて、野外に出て植生調査を行います。方法は、仮説にも依存しますが、最低でも一定面積に出現する植物種を記録します。次に、出現種が外来種であるか否か図鑑等を使って調べ、全種数に占める外来種数の割合を計算します。この割合の多寡が、提案された仮説を支持するか否かで、検証を行います。

最終日には、データを簡単な図表にまとめ、プレゼンテーションの準備を行い、最後に研究員の前で結果を発表していただきます。

スケジュール

[1日目] 7月28日(水)

12:30〜13:00 集合受付
13:00〜14:00 開講式/オリエンテーション/研究所施設見学
14:00〜17:00 外来種に関する講義、外来植物の分布に関する仮説と調査方法の議論
17:30〜19:00 講師等との交流会

[2日目] 7月29日(木)

  9:00〜12:00 実習:野外調査
12:00〜13:00 昼食
13:00〜17:00 実習:野外調査、データの解析

[3日目] 7月30日(金)

  9:00〜12:00 結果の考察、まとめ
12:00〜13:00 昼食(キャリアガイダンス)
13:00〜14:20 まとめ(発表会の準備)
14:30〜15:00 発表会
15:00〜15:30 閉講式

1、2日目の夜は宿舎でミーティングを行います。

関連図書、Webサイトの紹介


昨年の様子

応募先・締め切り

■応募先:日本科学技術振興財団 サイエンスキャンプ公式WEBサイト をご覧ください。
(「募集要項」の内容を確認し、「参加申込書」をプリントアウトして、必要事項を記入の上、サイエンスキャンプ事務局までお送り下さい)


■締め切り: サマー・サイエンスキャンプ2010参加応募の締切は、
6月15日(火)〈日本科学技術振興財団サイエンスキャンプ事務局 必着〉です。