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(別表)

独立行政法人農業環境技術研究所 研究職選考採用 予定研究部・研究グループ一覧表

1.研究部・グループ名: 地球環境部 生態システム研究グループ

(1)採用予定職

主任研究官、3級相当(当所の規程による)

(2)採用予定者が担当する研究業務内容とキーワード

1)  生物の分布や生息域およびその変遷に関する地理情報データベースの作成
2)  農業的土地利用単位がもつ生態系機能の解明
3)  農業的土地利用および生物の分布や生息域等の変化に関する空間解析
農業を含む人間活動に伴い、農業生態系における野生生物との共生に歪みが生じている。この問題を解決するためには、人間活動が地域生態系に及ぼす影響を解明し、野生生物との共生を図るとともに農業生態系の機能が発揮できる土地利用配置を構築するための指針となる農業環境指標を開発する必要がある。これまで、当該グループでは、過去100年間の水田、畑、農用林等の農業的土地利用の時空間的変動を定量的に明らかにしてきた。そこで、生物多様性保全機能に関わる生物の分布や生息域、物質循環機能に関わる土壌の理化学性等の情報を、モニタリングを含む現地調査や既存資料で収集する。これらの情報と土地利用変化を地理情報システム(GIS)で統合して、空間的な関係を含めて解析することによって、農業生態系の機能を評価する農業環境指標を開発する。
【キーワード】 農業生態系、生物多様性保全機能、物質循環機能、地理情報システム(GIS)、農業環境指標

(3)応募条件

1)  博士の学位を有し、概ね35歳以上43歳未満の者
2)  農業生態系を構成する空間の立地条件と生物との関係を総合的に考察できる能力を有し、地理情報システムを用いた研究経験があり、研究グループの中核として能力を発揮できる者。

2.研究部・グループ名: 化学環境部・重金属研究グループ

(1)採用予定職

主任研究官、3級相当(当所の規程による)

(2)採用予定者が担当する研究業務内容とキーワード

1)  イネのカドミウム低吸収に係わる量的形質遺伝子座の検索・同定
2)  イネの染色体置換系統群からのカドミウム低吸収性系統の選抜
3)  圃場等におけるカドミウム低吸収性の栽培実証試験
農作物のカドミウム汚染が問題となり、食品の安全性を目指したカドミウム低減化技術の開発が求められている。低減化技術の一つとして、カドミウムを吸収しにくい低吸収性品種の開発が恒久的な対策技術と考えられるが、作物のカドミウム吸収の制御に関する遺伝解析は端緒についたばかりである。
当該グループでは、これまでイネ、ダイズ、野菜などのカドミウム等重金属の吸収に関する品種間差異の解析、イネのカドミウム吸収に係わる遺伝子座の解析の研究を実施してきた。今後は、イネ染色体置換系統群を利用して、イネのカドミウム低吸収に係わる量的形質遺伝子座(QTL)を検索し、低吸収品種の開発に向け遺伝的基礎を解明するための研究を実施する。
【キーワード】 土壌汚染、カドミウム吸収、量的形質遺伝子座(QTL)解析、作物栽培、圃場試験

(3)応募条件

1)  博士の学位を有し、概ね35歳以上43歳未満の者
2)  カドミウム等の重金属に関わる植物栄養学・土壌学の広範な知識と経験を有し、養分吸収に関わる量的形質遺伝子座解析の分野において経験と優れた研究業績のある者。また、作物栽培試験やその調査解析に関しても経験を有し、研究グループの中核として能力を発揮できる者。

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