(別表)
農業生産を安定的に供給するため、農薬の利用は欠かせないものとなっているが、農薬は元来生物活性を持つものであり、消費者は農産物における農薬残留に強 い不安を持っている。また、農薬による環境影響に対する不安も根強い。これらを背景に、最近農薬取締法や食品衛生法が改正され、残留農薬が厳しく管理され るようになった。このため農薬の管理を適正に行うためのリスク評価が必須となっており、リスク評価の基盤となる農産物や環境における農薬の効果的な分析法 の開発が求められている。現在、化学構造を異にする約500種の農薬が登録されており、それらに対応するための分析法も多様で、目的に応じて迅速あるいは 高精度の分析法が必要である。そのため、抗原-抗体反応などを活用した生物的手法、GC/MSやLC/MSなど高精度機器を活用した化学的分析手法の開発 を行う。また、リスク評価に資するための農薬等有機化学物質の動態解明を行い、モデル開発を行う。
[キーワード] 残留農薬、免疫学的手法、迅速分析、高精度分析、残留予測モデル
1) 博士の学位を有している者。35歳から43歳くらいまでが望ましい。
2) 作物残留農薬の迅速分析法を開発するため、農薬等有機化学物質の免疫化学的分析手法及び機器分析手法に関する知識と経験を有し、優れた業績のある者。また、残留予測モデルにも精通していることが望ましい。上記内容の研究課題を、中核として遂行する能力を有する者。