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第28回気象環境研究会
生態系の微量ガス交換と大気浄化機能
(2014年11月19日)

独立行政法人農業環境技術研究所は、11月19日 (水曜日)、つくば国際会議場 (茨城県つくば市) において、第28回気象環境研究会 「生態系の微量ガス交換と大気浄化機能」 を開催します。

開催趣旨:

生態系における大気微量ガス (ガス状物質) 交換の研究は、わが国で公害問題が顕在化した1960〜1970年代には、光化学オキシダントや硫黄酸化物、窒素酸化物などの大気汚染物質としての微量ガスによる植物被害に研究の重点が置かれました。1980年代以降は、温室効果ガスなどの地球環境変動の原因物質としての微量ガスへの関心が高まり、それらの微量ガスの生態系における挙動とフラックスの研究が進められ、その成果が将来の地球環境変動予測にも組み入れられつつあります。

近年のガス分析技術の進歩によって、揮発性有機化合物などの微量ガスについても、大気環境中で想定される低濃度域での定量分析が可能になり、生態系との交換プロセスの研究が行われるようになってきました。二酸化炭素以外の温室効果ガスについても野外での分析精度が向上し、微気象的手法によるフラックス測定が普及しつつあります。しかし、大気微量ガスの研究では、特定の微量ガス成分に特化した分析機器を用いる場合が多く、研究者ごとに異なる微量ガスを対象として研究が進められているのが現状です。そこで、本研究会では、植物や土壌による微量ガスの吸収現象に着目し、物理的な沈着、気孔を通した植物への吸収、土壌微生物による吸収などのさまざまな話題について、ガス種の枠を越えた情報提供を行います。そして、生態系サービスとしての大気浄化機能の評価について、今後の研究のあり方を議論します。

開催概要:

日時: 2014年11月19日(水曜日) 13:00 〜 17:15

場所: つくば国際会議場(つくば市竹園2−20−3) 2階 中会議室202 [周辺地図]

主催: (独)農業環境技術研究所

後援: (独)森林総合研究所(予定)、(独)国立環境研究所(予定)、 JapanFluxAsiaFluxiLEAPS-Japan

参集範囲: 大学、 独立行政法人、 国公立研究機関、 行政部局、 その他環境研究に関心のある方々

参加費: 無料

プログラム

13:00 主催者挨拶

農業環境技術研究所理事長 宮下 C貴

13:10 大気成分の沈着現象の科学

東京農工大学      松田 和秀

13:40 大気からの水銀の湿性・乾性沈着

静岡県立大学      坂田 昌弘

14:10 広域スケールでの有機化学物質の移動と沈着(仮)

農業環境技術研究所   小原 裕三

14:40 植物による揮発性有機化合物の吸収

静岡県立大学      谷   晃

(休憩)

15:20 植物によるハロゲン化合物の双方向交換

国立環境研究所     斉藤 拓也

15:50 森林土壌中のメタン酸化細菌によるメタン分解

森林総合研究所     石塚 成宏

16:10 生態系スケールでのメタンの吸収

大阪府立大学      植山 雅仁

16:30 土壌によるガス吸収現象の統一的な理解に向けて

農業環境技術研究所   米村正一郎

16:50 総合討論

コメンテーター:横内陽子(国立環境研究所)、深山貴文(森林総合研究所)

事前参加登録:

参加を希望される方は、お名前、ご所属、ご連絡先(住所)を、下記事務局まで、メールまたは FAX でお知らせください。研究会終了後に資料集を送付いたします。資料集の送付をご希望されない方は、ご連絡先(住所)は不要です。

第28回気象環境研究会 事務局(参加登録・問合せ先)

〒305-8604 茨城県つくば市観音台3-1-3
(独)農業環境技術研究所 大気環境研究領域 宮田 明・米村正一郎
電話: 029-838-8207 FAX: 029-838-8199
電子メール(開催事務局): metniaes2014@ml.affrc.go.jp

連携企画:

第4回生物起源微量ガスワークショップ2014
2014年11月20日(木)〜21日(金)、文部科学省研究交流センター(茨城県つくば市)

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