平成26年2月18日 独立行政法人 農業生物資源研究所

平成25年度遺伝子組換えイネ（複合病害抵抗性イネ）の栽培管理及び交雑調査結果について

（「第１種使用規程承認組換え作物栽培実験指針」　（400KB） に基づいた情報提供です。）

当所の研究推進に関しましては、平素より格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。

遺伝子組換えイネ（複合病害抵抗性イネ）については、農業環境技術研究所隔離ほ場において、品種「たちすがた」を平成25年6月12日（水曜日）に、品種「日本晴」を7月10日（水曜日）に水田に移植しました。また、8月29日（木曜日）には、いもち病抵抗性検定のため畑ほ場へ直に播種を行い栽培を行ってきましたが、この度、栽培が全て終了したことから、種子や花粉の拡散防止措置と収穫以降の処理等についてお知らせします。

収穫物は、今後実施予定の様々な試験に使用するため、稲穂および種子（籾）の状態で保管しています。また、第１種使用規程承認組換え作物栽培実験指針に基づき実施したモニタリング措置による交雑調査の結果、交雑粒は見つからなかったことをお知らせします。

◎種子等の拡散防止措置

◎収穫（水田）

• 収穫（稲刈り）　平成25年10月8日（火曜日）〜9日（水曜日）
  • 収穫作業は、系統別に植えられた株ごとに刈り取り、穂数と地上部重量の計測を行いました。その後、隔離ほ場内実験棟において自然乾燥させました。
  • 収穫物（稲穂・種子）は、密閉容器に入れ研究室に移動し、法令に定める方法で保管しています。なお、畑ほ場へ播種をした遺伝子組換えイネについては、開花前の11月11日（月曜日）に鋤込んだため収穫物はありません。

◎収穫後の処理・作業（水田）

• 残渣処理
  • 残渣（ワラ等）は、隔離ほ場内で乾燥後に焼却しました。（平成25年12月17日（火曜日））
  • 越冬試験終了後、残渣（ワラ・切り株・ヒコバエ等）及び地下部を隔離ほ場水田内に鋤込み処理しました。（平成26年1月29日（水曜日））

◎交雑調査（水田）

• 調査方法（モニタリング用指標作物配置期間　平成25年8月1日（木曜日）〜9月27日（金曜日））
  • 隔離ほ場を囲むように敷地境界６箇所に開花期が重複する指標作物「モチミノリ」を植えたポットを設置しました（品種「たちすがた」を対象としたポットは8月1日（木曜日）、品種「日本晴」を対象としたポットは8月9日（金曜日）に設置）。なお、畑ほ場へ播種した遺伝子組換えイネについては、開花前に鋤込んだため花粉の飛散はありません。
• 調査結果
  • 指標作物から収穫した種子14,631粒（対象：品種「たちすがた」）及び17,037粒（対象：品種「日本晴」）を調査した結果、キセニア現象を生じていたものは0粒で、交雑は認められませんでした。

問い合わせ先など

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