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Question
QⅧ-22 フランスの研究グループが、害虫抵抗性トウモロコシの承認時のデータを再解析した結果、肝臓などに悪影響が認められたと発表したと聞きましたが、事実関係を教えてください。
Answer

 2007年3月、フランスの民間研究グループ(略称:クリージェン、CRIIGEN)が、米国の害虫抵抗性トウモロコシMON863承認時のデータを再解析した結果、肝臓などに有意な悪影響が認められたと環境団体が発表しました。∗1

 しかし、2007年4月に、ドイツ安全性評価機関が『統計的有意差から毒性があるとは結論付けられず、健康リスクはない』と声明を出し、同年6月、欧州食品安全機関(EFSA)も『MON863の安全性に対して疑義を呈する科学的妥当性を提起しているとは考えない』と声明を出しました。∗2
日本でも食品安全委員会も、同年8月に同様の見解を示しています。∗3

参考; ∗1 Gilles-Eric Séralini, Dominique Cellier, Joël Spiroux de Vendomois (2007) Arch. Environ. Contam. Toxicol. 52(4):569-602
∗2 Statement on the analysis of data from a 90-day rat feeding study with MON 863 maize by the Scientific Panel on genetically modified organisms (GMO)(2007)(欧州食品安全機関(EFSA)のサイトへ)
∗3 第204回食品安全委員会「資料4:鞘翅目害虫抵抗性トウモロコシMON863系統の90日間反復投与毒性試験で得られたデータの再解析に係る見解について」(PDF)