第1回、理事長の廣近洋彦による講義
「NIASオープンカレッジ」は、生物研が「知の市場(総合的、実践的な学習講座)」および早稲田大学規範科学総合研究所と例年共催している社会人向け講座です。平成25年は、9月5日から12月12日までの毎週木曜日に、東京・四ツ谷の主婦会館にて全15回実施しました。本講座では、大学生、報道関係者を含む一般の方を対象に、生物研の研究内容を中心とした最新の生物科学研究をわかりやすく紹介しています。今年度は、理解を深めやすいよう「先端ゲノム研究」、「遺伝子組換え研究」、「遺伝資源研究」の3つの視点に分けて講義を行いました。さらに「世界の中の日本を知る」という視点から、外部講師による食料需給や食料確保に関する講義や、昨年我が国で公布されたITPGR (食料及び農業のための植物遺伝資源に関する国際条約)に関連した、遺伝資源をめぐる国際情勢についての講義も行いました。なお教室での受講に加え、インターネットによる同時配信を行い、遠方からの受講にも対応しました。
講義後の質疑応答では、教室の受講生が講師に熱心に質問する光景が何度も見られました。質問する方々はそれぞれご自身の考えをお持ちでしたが、「もっと知りたい」という意欲があふれている点では一致していました。また、質疑応答や受講者アンケートでは、情報発信を含めた生物研の様々な活動への期待や、叱咤激励の言葉も多く寄せられ、事務局としても身の引き締まる思いをしました。
質疑応答の様子(第2回、講師はセンター長の矢野昌裕)
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