製糸の歴史とシルクの現在の姿を紹介する「’98シルクフェアー in おかや」が,昨年に引き続き去る4月29日に製糸技術研究チームを含め岡谷市内の6会場で開催された。これは岡谷蚕糸団体連合会等6団体で組織するシルクフェアー実行委員会の主催によるもので,毎年4月29日に営まれている蚕霊供養祭に合わせて開催された。
当日は,9時30分から製糸技術研究チームの玄関前で開会セレモニー及びテープカットが行われ,県内外から400名近くが訪れ,終日賑わいを見せた。
製糸技術研究チームでは,ハイブリッドシルク,シルクウェーブなどの絹新素材の実演をはじめとして,当研究所業務科飼育の全齢人工飼料育蚕や同虫害研究室飼育のキボシカミキリの展示,繭人形作り・絹和紙による押し絵作り・シルクキャン(空き缶へ繭糸を巻いて鉛筆立てや花びんなどを製作)・1粒繭繰りなどの体験コーナーを設けた。
当研究チームの他には,今回新たに岡谷絹工房(丸興工業内)が加わり,織物の実演が行われた。また旧林家住宅(製糸家),岡谷生糸(絹販売),蚕霊供養塔(照光寺),及び市立岡谷蚕糸博物館を巡回するバスが30分毎運行され,それぞれの会場とも多くの親子連れで賑わった。