蚕糸昆虫研ニュース No.43(1999.6)

<情報コーナー>
二度目の日本

 私は文部省のインド人奨学生として、1994年4月に初めて日本を訪れました。東京農業大学生物制御研究科で学位を取得し、その後ニューデリーの国際バイオテクノロジー研究センターに入所しました。日本滞在中、私は日本社会の熱心で協調的な職業観に感動しました。2、3の例外はありますが、日本人はライフスタイル、挨拶、考え方、服装、勤勉さなど大変似通っています。どこの国に住んでも日本ほどユニークな国はないでしょう。この国では漢字とテクノロジー、つまり古いものと新しいものが共存し発展しています。
 その後、ポストドクの研究のためSTAフェローシップに応募しました。町井室長から私の名前が採択者リストに載っているというE-メールを受け取ったときは興奮しました。1998年11月、今度は2年間のSTAフェローとしてつくばに来ました。現在の仕事はカイコから単離された抗菌性ペプチド遺伝子を植物で発現させ、病原性に対する耐性を付与することです。
 つくばには日本人と外国人が相互に刺激しあえるたくさんの機会があります。東京のあわただしい生活とは異なり、この都市は完璧な研究環境を提供してくれます。研究室では皆協力的で、研究活動だけでなく日常生活まで手助けしてもらっています。
 最後に、このような素晴らしい機会を与えて下さったSTAとNISESに感謝申し上げます。
 

       (Arun(アルン) Kumar(クマール) Sharma(シャルマ)  STAフェロー)
 

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