ゲノム情報の整備を通じた有用遺伝子の解析と効率的な育種法の開発

生物の性質はゲノムの中にある遺伝子の働きによって決まります。当センターでは、作物や家畜のゲノムの配列解読、ならびに研究材料や情報の整備を通じて、病虫害抵抗性(抗病性)、多収性(生産性)、高品質などの農業上有用な遺伝子の解析に取り組み、イネ、ダイズ、ブタの新たな改良技術の開発を行います。また、ウンカやコナガ等の作物害虫のゲノムを解読し、繁殖や成育に関わる遺伝子情報の解明を通じて、新たな害虫防除技術の開発に貢献します。さらに効率的な品種改良にむけた、遺伝子の効率的な改変技術の開発や、タンパク質の立体構造や修飾を介した機能改変に関する技術開発に取り組みます。

松本センター長

センター長:
松本 隆 (まつもと たかし)
(Ph. D.)
E-mail:mat@affrc.go.jp


  • 先端ゲノム解析室
    イネ、ムギ、ダイズ、ブタ、昆虫等の農業生物を対象としたゲノム解析支援を行います。
  • ゲノムインフォマティックスユニット
    大量のゲノム情報を効率的に解析するためのソフトウェア開発や、得られたゲノム情報のデータベース化に取り組みます。
  • ゲノムリソースユニット
    ゲノム研究によって生み出される様々な研究材料(DNA、突然変異体、解析ツール等)を拡充・整備し、それらを研究者へ提供します。
  • 作物ゲノム研究ユニット
    イネ、ソルガム、オオムギ、コムギのゲノム解読や発現遺伝子の解析に取り組みます。
  • 昆虫ゲノム研究ユニット
    作物害虫のゲノム解読を進め、広範な農業害虫ゲノムデータベースの開発に取り組みます。
  • 家畜ゲノム研究ユニット
    家畜の改良に有用な遺伝子の解析ならびにゲノム情報データベースの整備に取り組みます。
  • イネゲノム育種研究ユニット
    ゲノム情報を活用して、イネの開花期、病害抵抗性、収量性等に関わる遺伝子を明らかにし、新しい育種法の開発に取り組みます。
  • ダイズゲノム育種研究ユニット
    ダイズの開花期、病虫害抵抗性、収量性等に関わる有用遺伝子の解析を通じて、より効率的な育種法の開発に取り組みます。
  • ゲノム機能改変研究ユニット
    作物の重要遺伝子の効率的な改変を可能とする技術の開発に取り組みます。
  • 生体分子研究ユニット
    農業生物の生体機能に関わるタンパク質に注目し、立体構造や修飾を介した機能改変に関する技術開発に取り組みます。