生物遺伝資源を保存・管理・配布する農業生物資源ジーンバンク事業の実施

長い農業の歴史の中で、多様な生物の中からより良い特性を持つものが選び出され、それらを用いて品種改良が進められてきました。技術が高度化した現在でも、研究開発に用いる素材として遺伝資源の重要性は増すばかりです。遺伝資源センターでは、生物遺伝資源を国内外から収集・受入して増殖・保存し、来歴や特性情報を整備して、食料・農業分野の研究開発のために広く提供する農業生物資源ジーンバンク事業を実施しています。さらに、保存遺伝資源の多様性や保存方法を研究し、確かな遺伝資源と詳細な情報の提供に取り組むとともに、放射線照射等を用いた新しい遺伝育種素材の作出も行います。現在、植物約21万5千点、微生物約2万8千点、動物約1千点の遺伝資源を保存しています。

根本センター長

センター長:
根本 博(ねもと ひろし)
(Ph. D.)
E-mail:
nhiroshi@affrc.go.jp


  • 遺伝資源国際連携室
    遺伝資源の保全と利活用を目指して、国際条約等への対応や、海外の研究機関との連携・調整を行います。
  • ジーンバンク事業推進室
    農業生物資源ジーンバンク事業の事務局として、遺伝資源の受入、保存、配布や遺伝資源の情報管理を行います。
  • 多様性活用研究ユニット
    農業生物資源ジーンバンク事業の植物遺伝資源の研究部門として、進化や栽培化によって生み出された植物の多様性について研究を行います。
  • 分類評価研究ユニット
    農業生物資源ジーンバンク事業の微生物遺伝資源の研究部門として、微生物遺伝資源の分類同定、特性評価研究、現地調査を行います。
  • 保存・情報研究ユニット
    農業生物資源ジーンバンク事業の動物遺伝資源部の研究門として、遺伝資源の導入・保存を行います。また遺伝資源の保存法と情報管理・提供についての研究を行います。
  • 放射線育種場
    放射線等を利用して突然変異体を作り出し、有用な実験系統や新規育種素材、さらに品種育成を行います。