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お知らせ
平成21年4月22日
独立行政法人 農業生物資源研究所

東大、生物研、九州大学の研究チームが、
カイコの変異体がヒトSPR欠損症のモデルとして使える可能性を示唆


ヒトSPR欠損症は、SPR遺伝子の異常により、正常なセピアプテリン還元酵素の活性が低いか皆無のために起きることが知られている。

今回、東京大学大学院、農業生物資源研究所、九州大学大学院の研究チームは、セピアプテリン還元酵素の活性が低いカイコの変異体に対し、テトラヒドロビオプテリンやドーパミンを経口投与すると、2齢幼虫で致死するはずの変異体が3齢以降まで成長し、一部は成虫にまで達したことを確認した。

これにより、本変異体がヒトの疾患の病態モデルとして使える可能性を示唆した。

なお、プレスリリースに関しては、東京大学大学院農学生命科学研究科のサイトを参照されたい(http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/hitospr.html 「ヒトSPR欠損症のモデルとしてのカイコの突然変異lemon)。


発表雑誌

Yan Meng, Susumu Katsuma, Takaaki Daimon, Yutaka Banno, Keiro Uchino, Hideki Sezutsu, Toshiki Tamura, Kazuei Mita, and Toru Shimada (2009)
The silkworm mutant lemon (lemon lethal) is a potential insect model for human Sepiapterin reductase deficiency.
Journal of Biological Chemistry, Vol. 284, Issue 17, 11698-11705. doi:10.1074/jbc.M900485200

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