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プレスリリース
平成21年11月4日
独立行政法人 農業生物資源研究所
社団法人 農林水産先端技術産業振興センター・農林水産先端技術研究所

ブタゲノム塩基配列の概要解読が完了

- 美味しく安心できる豚肉生産や医療用モデルブタ開発を加速 -


ポイント
  • ブタ全ゲノム塩基配列の約98%を解読
  • 良質で病気に強いブタ育種の加速化、医療用モデル動物としてのブタ開発の促進に貢献

概要                                                                                             

農業生物資源研究所と農林水産先端技術産業振興センター・農林水産先端技術研究所が共同で参加している国際ブタゲノムシーケンシングコンソーシアム(SGSC:12ヶ国・地域の大学・研究機関等で構成)は、ブタ全ゲノム塩基配列の概要解読を完了しました。ブタの全ゲノムは約27億塩基対からなりますが、今回の概要解読によりその約98%が明らかにされました。また、これに関連して、農業生物資源研究所を中心とした研究グループではブタの体内の諸器官で実際に発現している遺伝子の全長解読を行ってきており、これまでに10,000個以上の遺伝子の塩基配列を公開しています。今後、この情報を基に今回の概要解読されたゲノム配列のアノテーション(遺伝子の位置などの情報付加)の効率化・加速化が可能になります。これらのブタゲノム解析の成果によって、DNA情報を用いた良質で病気に強いブタ育種の加速化や、医療用実験モデル動物としてのブタの開発促進に貢献することが期待されます。


予算:「アグリゲノム研究の総合的な推進(動物ゲノム)」(平成19〜23年度)
「植物(イネ)動物ゲノム研究プロジェクト(畜産ゲノム研究の加速化)」(平成14年〜18年)

参考資料 [PDFファイル:159キロバイト]
英サンガー研究所Webサイト(Ensembl Genome Browser):http://uswest.ensembl.org/Sus_scrofa/Info/Index

【関連公開シンポジウム】
「ブタゲノム解読が拓く新たな世界 - 期待される食と医への貢献 -」
2009年11月27日(金)10:00〜17:40(受付開始 9:30)
場所:コンファレンススクエア エムプラス(東京駅丸の内南口徒歩3分)、
東京都千代田区丸の内2−5−2 三菱ビル(電話番号:03−3282−7777)
内容の詳細については、http://www.naro.affrc.go.jp/archive/nias/butasympo/2009/
ポスター [PDFファイル:413キロバイト]

問い合わせ先など                                                                              

研究代表者(独)農業生物資源研究所 理事長石毛 光雄
研究推進責任者 (独)農業生物資源研究所 家畜ゲノム研究ユニット長 粟田  崇
研究交流担当者 (独)農業生物資源研究所 産学官連携推進室長萩尾 高志
研究担当者(独)農業生物資源研究所 動物科学研究領域
家畜ゲノム研究ユニット 主任研究員 上西 博英
電話番号:029−838−8627
(社)農林水産先端技術産業振興センター・農林水産先端技術研究所
研究第2部 研究員 両角 岳哉
研究第1部 主任研究員 金森 裕之
広報担当者(独)農業生物資源研究所 広報室長新野 孝男
電話番号:029−838−8469


 【掲載新聞】 11月3日火曜日:朝日新聞、11月5日木曜日:日本農業新聞、日刊工業日報、11月6日金曜日:化学工業日報、11月7日土曜日:常陽新聞、11月10日火曜日:日経産業新聞、11月13日金曜日:科学新聞

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