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プレスリリース

平成15年10月16日
独立行政法人 農業生物資源研究所




独立行政法人農業生物資源研究所発の
第1号ベンチャー企業の設立

- DNA診断による畜産物等の安心の確保 -

[概要]
  独立行政法人農業生物資源研究所(理事長 岩渕雅樹)発の第1号ベンチャー企業「プレスクライブ・ゲノミックス株式会社」が平成15年10月17日に設立されます。

  同社の代表取締役には、農業生物資源研究所 生体機能研究グループの三橋忠由動物遺伝子機能研究チーム長が就任します。

  三橋研究チーム長は、長年、家畜の有用遺伝子に関する研究を行ってきており、独立行政法人化前の旧畜産試験場において、黒豚か否かを店頭の肉でDNA診断する技術を特許化したほか、牛肉の霜降りになる能力を遺伝子(DNA)から推定できる技術を開発するなどの優れた成果を収めています。

  同社は、このような家畜等のDNAレベルの研究蓄積を活用した家畜の品種・個体判別や肉質の良さなどをDNA診断で行うことなどを業務としています。これらの業務は、食品のトレーサビリティの確保、ひいては、食の安心・安全や高品質を求める消費者ニーズに応えることになると判断して、事業化に踏み切ることにしたものです。

  なお、同社は、資本金は約1千万円で設立し、開始年度から黒字化を見込んでいます。

  農業生物資源研究所は、当研究所や旧畜産試験場で得られた成果が、早急に活用されることとなり、社会貢献にもつながると判断して、三橋研究チーム長の現職での兼業を承認しました。

[会社の概要]
 別 紙

[問合せ先]
独立行政法人 農業生物資源研究所 企画調整部 技術移転科長:小川 雅文
TEL:029-838-7435
独立行政法人 農業生物資源研究所 生体機能研究グループ
動物遺伝子機能研究チーム長:三橋 忠由
TEL:029-838-8662


(別 紙)

プレスクライブ・ゲノミックス 株式会社

  プレスクライブとは「医者が処方を書く」の意である。本社の事業は、家畜およびこれに関連する生物のゲノムを測定することにより外見からでは分からないその生産能力や来歴を示すことを目的とする。すなわち、わが国及び諸外国における安全・安心な食品の供給と生活環境の増進を目的として、家畜、畜産物、畜産関連農作物、ペット動物の特性及び来歴及びこれらに対する混入物をDNAレベルで診断・識別する技術の研究開発と診断・識別を行う。

[会社概要]
    社名(英名):プレスクライブ・ゲノミックス株式会社
( Prescribe Genomics Co. )
役員:5名
代表取締役
(兼任):
三橋 忠由(独立行政法人 農業生物資源研究所
生体機能研究グループ 動物遺伝子機能研究チーム長)
所在地:茨城県つくば市千現2−1−6 つくば研究支援センター内
電話:029-858-6051、FAX:029-858-6014
資本金:1,150万円
設立日:平成15年10月17日

[事業内容]
  食肉の安全・安心を保証するDNAトレーサビリティー
    ・ DNA診断による黒豚識別
    ・ 牛の個体識別と産地同定
    ・ 豚の個体識別と産地同定
  家畜が持つ生産能力の診断
    ・ 牛肉霜降り生産能力及び成長能力の遺伝子診断
    ・ 豚ストレス症候群の遺伝子診断
  他の遺伝子診断業務
    ・ 食肉の保存に関連する細菌の遺伝子診断
    ・ イヌの性格関連遺伝子の診断
  及び上記に関連する研究及び技術の開発

[1,2年のうちに予定している遺伝子診断業務]
    ・ 牛の品種識別
    ・ 牛の脂肪質関与遺伝子の診断
    ・ 豚における抗病性遺伝子の診断
    ・ 鶏における抗病性遺伝子の診断


[掲載新聞]
2003/10/17日本農業新聞、日本経済新聞、日経産業新聞、日刊工業新聞、日本工業新聞
2003/10/27常陽新聞

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