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プレスリリース

平成17年3月22日
独立行政法人 農業生物資源研究所





管理区域外で発見された未登録の放射性同位元素について

  1. 文部科学省より、平成17年2月24日付けで、「放射線管理状況報告に際しての放射性同位元素等に関する点検及び報告について」とする、管理区域のみならず、管理区域外についても長年放置されている放射性同位元素等がないか点検をするようにとの通知がありました。

  2. この通知を受けて点検を行ったところ、平成17年3月15日(火)午後、農業生物資源研究所(つくば市観音台2-1-2)構内の、管理区域ではない構造生物学研究棟2階実験室のフリーザー内に、未登録の放射性同位元素があることが判明しました。

  3. 当該未登録の放射性同位元素の核種と量は、判明しているもので、14Cが4点(最大で合計28.44MBq(注))、3Hが3点(最大で合計19.25MBq)です。この他に3Hと思われるものが1点あり、量などについては現在調査中です。

  4. 当該未登録の放射性同位元素による汚染状況を調査した結果、当該未登録の放射性同位元素があったフリーザー内から3Hによる汚染が検出されました。フリーザーの外側および実験室の床面、実験台の汚染は検出されませんでした。

  5. 当該未登録の放射性同位元素及び3Hによる汚染が検出されたフリーザーは、隣接する第2本館内の管理区域内に移し、現在、管理区域内で保管されており、汚染が広がる心配はありません。

  6. フリーザー内を汚染していた3Hが出す放射線は、低エネルギーのベータ線です。フリーザー内の汚染は極低レベルであり、人体への影響はないと考えられます。また、外部環境及び周辺住民への影響は全くありません。

  7. これらの放射性同位元素は、平成2年と平成7,8年頃に研究所外から正規の手続きを経ず持ち込まれたものですが、経緯については、現在、調査中です。

  8. 今後、新たな状況がわかり次第、公表いたします。

  9. 当研究所としては、日頃から放射性同位元素等の安全管理には最大の注意を払ってきたところですが、今回の件につきましては所内に調査委員会を設けて原因を徹底的に糾明するとともに、これまでの管理体制をさらに抜本的に見直し、再発の防止に万全を期すこととしています。

注)Bq(ベクレル):放射能を表す単位で、放射性同位元素が毎秒1個崩壊するときの放射能を1Bqといいます。MBq(メガベクレル)はその106倍を表します。

問い合わせ先:
農業生物資源研究所 企画調整部 研究企画科長 木内 信   TEL:029-838-7426
          遺伝資源研究グループ長(放射線管理者)栗崎純一
          企画調整部 情報広報課長 下川幸一   TEL:029-838-7004



【掲載新聞】
2005/03/23常陽新聞、茨城新聞、東京新聞、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞

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