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 ■2013サイエンスQ  収録レポート

 サイエンスQは、 筑波研究学園都市交流協議会が青少年の科学技術離れ対策として企画した、小中学生の科学技術に関する疑問に研究機関の研究員が答えるラジオ番組です。生物研でも研究者がこの活動に参加しており、今年度は平成25年11月15日、つくばみらい市谷井田小学校でイネゲノム育種研究ユニットの山本敏央さんが収録を兼ねた出前授業を行いました。当日は5年生 44名のみなさんが体育館に集合し、45分間の講義に参加しました。

 山本さんは、「毎日食べているおコメについて、参加したみなさんにもっと興味を持って、もっと知ってもらいたい。特におコメ、と言っても様々な種類のコメがあることを知って欲しい」と、生物研のほ場(水田)で栽培した、約30品種ほどの稲穂を持参しました。2つのテーブルに一列に並べて児童たちに授業の途中で見たり、触れたりしてもらいました。

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テーブルに並べた、様々な稲穂。 授業中の稲穂の観察タイム。

 

 まず、山本さんは小学生のみなさんに興味を持ってもらおうと、本当に身近な、生活の中の“コメ”や“イネ”について紹介がありました。例えば、炊いたおコメのことを“ご飯”と言いますが、日本語では食事のことも“ご飯”と言います。また、人名字には“田”や“稲”などが入っているものが多いなど、古くからイネ、おコメは生活の中に溶け込み、文化として根付いていることを感じてもらいました。もちろん、自分の名字にもこれらの文字が入っている児童たちもたくさんいて、彼らは自分のことを言われて大喜びでした。

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体育館に集まった児童さんたちに授業を行う山本さん。 興味津々な表情でお話を聞いていました。

 

 また、近年流行している田んぼアートに使われるイネの品種や海外の珍しい浮きイネなどが紹介され、参加した児童さんたちも興味深げな表情で聞いていました。最後にはおコメの品種名クイズをしました。日本のおコメの品種を10以上リストアップした中に、2つだけ存在しないものがあるので、それを当てる、というもの。児童さんたちからはたくさんの手が上がり、とても盛り上がりました。

 まとめの最後、山本さんは「今日はおコメにもいろんな種類がある、という話をしました。みなさんも同じで、一人一人、少しずつ違っていて、個性があっていいことなんです。」というお話で締めくくりました。

  この出前授業の様子は、平成26年1月6日にラヂオつくばで放送されました。