農業生物資源研究所・昆虫科学研究領域・制御剤標的遺伝子研究ユニット[連 絡 先]029-838-6079 [分 類]知的貢献 [キーワード]幼若ホルモン・カメムシ目・チャバネアオカメムシ・昆虫制御剤
[背景・ねらい]
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図1 チャバネアオカメムシを用いた幼若ホルモン活性の検定. チャバネアオカメムシ終齢幼虫(A)に対して化合物を塗布し、次の脱皮後の形態を評価した。化合物に幼若ホルモン活性がなければ成虫(B)へと変態するが、活性があると、変態が阻害されて成虫-幼虫中間体(C)が出現する。横棒:5mm. |
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図2 チャバネアオカメムシの幼若ホルモン候補化合物(1〜4)およびJH III(5)。 2が本種の天然型JH(JHSB3) |
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図3 アラタ体生産物の構造のGC-MSによる確定。 化合物1,2の混合物(黒)、アラタ体生産物(青)、および両者の混合物(赤)の分析結果を示す。縦軸はm/z=300の検出強度を示す。 |
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図4 JHSB3およびJH IIIのチャバネアオカメムシに対する幼若ホルモン活性。 JHSB3(−○−)またはラセミ体JH III(−●−)を処理した終齢幼虫の脱皮後、小盾板の前胸背板幅に対する相対長を測定した。値が小さいほど活性が高いことを示す.横軸上のSは溶媒を処理した対照区。 |
[その他]
目次へ戻る研究課題名 :カメムシ類における幼若ホルモンの構造決定 予算区分 :交付金 中期計画課題コード:B21 研究期間 :2007〜2009年度 研究担当者 :小滝豊美、品田哲郎(大阪市大)、貝原加奈子(大阪市大)、大船泰史(大阪市大)、
沼田英治(大阪市大) 発表論文等 :1)Kotaki T, Shinada T, Kaihara K, Ohfune Y, Numata H (2009) Structure determination of a new juvenile hormone from a heteropteran insect. Organic Letters, 11(22):5234-5237. 2)国内特許出願「光学活性化合物およびその製造方法、ならびに昆虫制御剤」 小滝豊美、大船泰史、品田哲郎、沼田英治(特願2008-176363)