莫大小蔵

 莫大小館に入るとすぐに次のような説明が目に入ってきます。 「メリヤスという言葉は“靴下”を意味する外来語で、スペイン語のメディアス、ポルトガル語のメイアシュがなまったものです。近年まで“莫大小”という当て字が使われていましたが、これはメリヤスが伸縮自在で『大きい人でも小さい人でも(さしつかえ莫く)合う』ということからきています。/『唐人の古里寒し めりやす足袋』と江戸時代の句にもあるように、初めは靴下の名称でしたが、やがて肌着など編んだものの総称として用いられるようになりました。/しかしセーターやドレス、ウェアなどのファッション衣料が増えるにつれ、“靴下”を語源にもつメリヤスという言葉ではまとめきれなくなってきました。このため現在では一般的に“ニット(編物)”という呼び名が使われています」。写真にあるような像の後ろの地図には「それは砂漠からはじまった」と書かれています。これに続いてこの蔵では、メリヤスと暮らしとの関わり、メリヤス生地のできるまで、肌着の歴史などが紹介されており、この蔵もとても“勉強”になります。


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