(東京都八王子市)
絹の道資料館
住所:東京都八王子市鑓水989-2
開館時間/休館日:月曜日(祝日を除く・月曜日が祝日の場合は翌日)・年末・年始
入場料:無料
案 内:資料館のパンフレットに“並はずれた商才と、開港地横浜へ十里の距離。このふたつの条件を資本に、時代の節目で活躍した鑓水商人の足跡”と書かれているように、この資料館は、養蚕、製糸の過程を紹介するための資料館ではありません。幕末から明治にかけて、生糸商いで活躍した鑓水商人がどのような背景で生まれ、どのような活躍をし、どのように活躍の場を失っていったかを紹介した、小さいながらも趣のある資料館です。本館の敷地は、鑓水の村名主であり、豪商として知られた八木下要右衛門家の屋敷地だったところです。明治17年に母屋が永泉寺本堂として移されてのちは、建物が建てられていなかったものを、その後発掘調査を経て屋敷跡を復元し、平成2年に資料館として開館されたものです。
館内は、鑓水地方における産業発達の歴史をたどれるように資料が展示された第1展示室と、生糸貿易に携わる以前からすでに豪農として大きな財力をもっていた鑓水商人が神社や寺へ寄進したり、自らの屋敷を豪華にした遺産を展示する第2展示室とがあります。第2展示室の一角に「養蚕実益数え歌」という、桑の与え方や病気の予防など、蚕の飼育法を30番までの歌詞の中に織り込んでわかりやすく歌った明治時代の数え歌が展示されています。その中の一つに“二十五とせ、護摩や祈祷に迷わずに、学理を究めて飼育せよ、こりゃ実験し”というのがありました。
その他の情報:Tel: 0426-76-4064、問い合せ先 八王子市教育委員会社会教育課文化財係(Tel: 0426-26-3111 内線4311)
中央道八王子インターから八王子バイパスに入り、料金所すぐの鑓水インターをでて、バス停「絹の道入口」左折。
鑓水という地名は、崖などに節を抜いた竹を突き刺し、浸み出てくる水を利用するところからきているそうです。